ストーリー | 14 6 月 2018
マリ共和国、モプティ州にあるバンディアガラは、切り立った断崖とドゴン人の石造りの村、斜面に沿うように建てられた家々が独特の景観を生み出し、ユネスコの世界遺産に指定されています。2011年まではマリ随一の観光地でしたが、今は訪れる人もなく、内戦と飢えが子どもたちの生活を脅かしています。
モプティ周辺の地域は近年、武力衝突と天然資源の乱開発によって、世界遺産どころか治安の悪化と政情不安ばかりがクローズアップされるようになりました。
マリが内戦状態に陥った2012年以降、観光業は崩壊。2011年には欧州から16万人が観光に訪れましたが、2015年には3万5700人へと激減しました。ホテル業やレストラン、ガイド、土産物の職人など、観光への依存度が高かったことから、地元経済も落ち込んでいます。人々は失業し、それ以上に希望を失いました。