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ハイチでは、人口の半数にあたる570万人が急性の飢餓に直面し、厳しい局面を迎えています。このうち200万人以上が「緊急」レベルの飢餓状態にあります。

約8,400人の国内避難民は、極度の食料不足、重度の急性栄養失調、飢餓の危険がある「壊滅的」な食料不安にさらされています。

武装暴力の激化は大規模な避難を引き起こし、飢餓を悪化させています。武装勢力が支配を拡大しようとする中、100万人以上が住まいを追われています。

ポルトープランスでは、避難した家族が学校や公共施設に避難しており、過密で衛生状態の悪い環境に耐えながら、清潔な水や食料、医療へのアクセスが限られた状況にあります。

世界食糧計画(WFP)とパートナーは、ハイチでの支援活動を大幅に拡大しており、2025年にはこれまでに170万人以上に支援を届けています。3月には100万人に支援を届け、1か月あたりの過去最多を記録しました。

さらなる支援が緊急に必要とされています。しかし、人道支援団体は依然として、武装勢力が支配する地域に住むコミュニティへのアクセスに困難を抱えています。世界のリーダーは、人道支援を安全保障対策と同時に最優先すべきです。

WFPは、2025年11月までの活動に4,640万米ドルを緊急に必要としています。

国連WFPのハイチ緊急支援

緊急食料支援
国連WFPは緊急支援を通じて、脆弱な立場にある家庭へ無条件で食料と現金の支援を提供しています。2023年、国連WFPは7500トンの食料支援、100万食の温かい食事の提供、および4700万米ドルの現金支援を行いました。
緊急時の備え
国連WFPは、緊急の食料支援のほか、物流や緊急通信などで政府を支援する準備を整えています。緊急時の食料備蓄は、危機に見舞われたにハイチの人びとの基本的な食料を届けるための重要な手段です。国連WFPは、あらかじめ全国に物資を配備しておくことで、突然発生する災害や危機に迅速に対応し、被災者のニーズを満たすとともに、必要に応じて数週間後に追加支援を計画・準備することができます。この備蓄は、米、豆、植物油などで、最大で30万人分の1カ月間の生活を支えることができます。
ロジスティクス
国連WFPは、ハイチ国内に、トラック25台、ヘリコプター2機、飛行機1機を保有しています。また、他の国連機関、NGO、政府機関と同様に、海上輸送も利用して活動を展開しています。陸路での移動が危険な地域もあるため、支援が届きにくい地域へのアクセスに、空路と海路での輸送は欠かせないものとなっています。ハイチでは2022年、燃料不足に繰り返し悩まされ、燃料配給への需要が非常に高まりました。国連WFPは、34のパートナー機関に12万2000ガロン以上の燃料を提供しました。また、ドミニカ共和国との間で人道的回廊を設け、緊急用の食料備蓄の一部を提供するなどして、陸路や海路で人道支援を迅速に提供できるように支援しています。
自立支援
緊急対応と並行して、国連WFPはコミュニティ資産の再建や生計プログラムを通じて、脆弱な立場にある人びとの自立支援に取り組んでいます。2022年には、97kmの農村道路と53kmの灌漑用水路が修復されたほか、28トンの種子の配布、4つの製粉所が設立されました。さらに、7万5千本の挿し木が行われ、2万5千人の小規模農家がマイクロインシュランスの適用を通じて支援されました。国連WFPは2022年、約11万3000人へ直接自立を促す(レジリエンス)支援を提供しました。2023年には25万人にまで支援を拡大することを目指しています。

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