ストーリー | 24 8 月 2018
ロヒンギャ人道危機1年、「国に帰るくらいなら、死んだほうがまし」
昨年8月下旬、ミャンマー北部・ラカイン州のロヒンギャ族が、激しい迫害を逃れて隣国バングラデシュに大量避難して1年が経ちました。武装勢力による警察署の襲撃をきっかけに、ロヒンギャの人々に対する殺人、強姦、焼き討ちなどの残虐行為が横行し、世界最悪の人道危機を引き起こしたのです。
1年たった今も、ロヒンギャ難民の多くは難民キャンプで、雨期の地滑りや感染症の脅威と隣り合わせの暮らしを続けています。またキャンプ周辺では、食料や燃料の価格が値上がりするなど、地元住民の生活に悪影響も出ています。
「娘は、私の目の前で殺されました」
5歳と4歳の孫を連れて避難してきた難民の1人、サハラは振り返ります。2人の孫たちにとって、身内はもう彼女1人だけです。
しかしキャンプでも災難は続きました。