ストーリー | 16 10 月 2018
2011年から、7年にわたり戦闘と混乱が続くシリア。国民の多くが避難生活を余儀なくされ、子どもたちは教育の機会を奪われています。
そんな中、爆撃で顔に傷を負い、学校に行けなくても自力で学び続ける難民の女の子がいます。彼女の視線は医師になるという夢へ、未来へと注がれています。
8歳で顔にやけど、爆撃で故郷を逃れる
15歳のシャディアが傷を負ったのは、内戦が始まったばかりの8歳の頃です。母親と一緒に台所で料理をしていたところを、爆撃に襲われました。
爆弾が家のすぐそばに落ち、家は大きく揺れました。揚げ物の油が鍋からこぼれ、私の顔と背中、両手にかかったのです」
小柄な少女は、重い口を開きました。痛みの記憶は紛争のトラウマとなって、今も残っています。
そして今年9月、イドリブ南部を襲った激しい戦闘によって、シャディアと家族は故郷を追われました。