ストーリー | 31 3 月 2022
母親のマリカさんは、サイードメア君がまだ1歳のとき、体重と身長が医学的な基準に達していないと告げられました。
母乳しか飲んでおらず、この年齢にしては十分に成長できていないとして、医師は低体重と診断したのです。
両親は、サイードメア君が同年代の子どもたちのように活発に動かず、ハイハイもせず、ミルク以外何も食べず、笑顔さえも少なくなっていることに気づいていました。
サイードメア君は日に日に弱っていきました。
タジキスタンでも有数の山岳地帯であるアイニ地区サンギストン村に、マリカさんと夫は8人の大家族で暮らしています。
2017年以降、この地区では7,000人以上の5歳未満児が低体重と確認され、毎年新たに確認される栄養不良の子どもがこのうちの38%以上を占めています。