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日本政府、WFPを通してインドネシア・パプア州における革新的な学校給食の取り組みをを支援

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ジャヤプラ発

WFP 国連世界食糧計画(WFP)は、日本政府より約70万米ドルの拠出の供与を受けた。この資金は、インドネシア・パプア州における革新的な学校給食の取り組みや、食糧事情改善のためのその他の活動に使われる。WFPはインドネシアの学校給食プログラムにおいて、現地の小規模農家が生産する栄養価の高い農産物を使って学校給食を提供するという新しい取り組みを行っている。

「WFPは日本政府からの多大な支援に感謝致します。この支援により、WFPはパプア州で11の小学校の生徒たちに、健康的で栄養価の高い給食を届けることができます。また、このプログラムを通し、学校、小規模農家、そして貧困に苦しむ地域社会全体の食糧事情や栄養状況を改善することができます」、とWFPインドネシア事務所代表・事務所長の牛山ココは述べた。

WFPは以前、高栄養のビスケットを学校給食として配布していたが、2年前にこの事業は終了。東ヌサトゥンガラ州において、このような新しい取り組みを試験的に行ってきた。このように小規模農家を学校給食のサプライチェーンに組み入れる取り組みは、小規模農家にとって農産物を増産する動機付けとなり、新たな収入源となる。

「学校給食プログラムは、教育だけでなく学校に通う子どもたちの健康と栄養状況を増進するのに重要です。日本政府はWFPのパプア州での意義のある活動に参加することを嬉しく思います」と、駐インドネシア鹿取克章大使はコメントした。

WFPは、インドネシア国家開発企画庁と文部省が1996年に開始した、インドネシア政府主導の学校給食プログラムを後押ししている。この取り組みを通して、WFPは東ジャワ州でトイレ、手洗い、駆虫薬、学校菜園などと組み合わせた、包括的な学校支援プログラムに携わってきた

学校給食プログラムは、出席率の向上や、子どもたちの集中力や健康状態を改善する効果がある。また、教員や調理に携わる地域の人々の食生活と栄養に関する意識を高めることができる。さらに地域社会の様々なメンバーが関わることで、栄養価が高くバランスのとれた食生活が地域全体に広がっていく。

WFPは学校給食支援に加え、食糧・栄養事情を分析するためのツールの改善、食生活の品目増加、、サプライチェーンマネジメントの改善、民官連携の推進などを行い、、食糧・栄養安全保障を確立するためのインドネシア政府の取り組みを後押ししている。自然災害の影響を受けやすいインドネシアではとりわけこういった取り組みが重要である。

パプア州は人口約280万人で、インドネシアの中でも食糧事情が最も悪い地域の一つ。インドネシアの食糧安全保障委員会とWFPが2009年に作成した食糧事情地図第2版では、パプア州の17地区のうち16地区が、国内で最も食糧事情が悪い100地区に入った。


6月7日に行われた贈呈式の様子。パプア州知事補佐官(ガバナンス、福祉担当)のE.レマウル氏に記念品を手渡す鹿取克章駐インドネシア日本大使


ジャヤプラ市長ベンフール・トミー・マノ氏に記念品を手渡す牛山ココWFPインドネシア事務所代表


式典では、現地の農産物を使った学校給食の調理デモンストレーションと試食会も行われた


ジャヤプラ市内の小学校の生徒たちと式典参列者

Photos:(c)WFP/Photolibrary