ストーリー | 03 6 月 2020
2才のニャン・ナイエクは、南スーダンの首都・ジュバのアル・サバーハ病院の床にぐったりと横たわっています。彼女の目は半分閉じ、腕の力は弱すぎて、継母が与えようとする水の入ったカップをつかむこともできません。ニャンが筵(むしろ)の上を何とか這って動こうとすると、痛ましいほどに細い体に、その明るい青色のワンピースは大き過ぎます。
幼いニャンのこの虚ろな瞳は、まさにこの国の厳しい状況を物語っています。
南スーダンは、2011年にスーダンから独立し人口1,100万人の国として建国されましたが、6年にわたる内戦に見舞われ、栄養不良や深刻な飢餓の増加と戦っています。急性栄養不良になり治療が必要な5才未満の子どもが昨年は86万人でしたが、今年は130万人もいます。
「ニャンは生きようと戦っています。