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現在、ミャンマーとの国境付近にあるバングラデシュのコックスバザールには、着の身着のままで、ミャンマー北部のラカイン州での暴力から逃れてきた多くの人々が詰めかけています。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、過去2週間でバングラデシュに避難してきた人の数を27万人と推定。ユニセフ(国連児童基金)はその最大80%が女性や子どもであるとしています。
多くの人々が空腹かつ絶望的な気持ちで避難先を求めてやってきますが、キャンプは、すでにすし詰め状態です。国連WFPバングラデシュ事務所副代表のディパヤン・バーッタチャリャは「人々は貧しい栄養状態で避難してきます。人によっては、1カ月以上も食糧調達の手段を絶たれていたからです」と状況を伝えます。
国連WFPは逃れてきた人々に対して栄養強化ビスケットを配布。さらに国連WFPが提供した米は、協力NGOの炊き出しによって、キチュリと呼ばれるレンズ豆と米のお粥として配給されています。 国連WFPは避難を始めてから数日経ち、空腹の上に栄養不良に陥っている女性たちの健康状態を特に危惧しており、小麦や大豆粉を使った栄養価の高いお粥を、授乳中の母親や妊婦、5歳未満の子どもを対象に配布しています。
国連WFPでは引き続き、各家族に対して、キャンプ到着時には栄養強化ビスケットを、その後4カ月間は、毎月50kgの米を配布する計画です。
新たにキャンプに到着する人々への食糧支援は最優先に取り組まれています。同時に、国連WFPは正規の難民キャンプに暮らす3万4,000人には電子食糧引換券による支援を実施しており、また、2016年10月の事件以降に逃れてきたものの未登録で仮設キャンプに暮らす7万2,500人には米や栄養面での支援を行っています。