手遅れになる前に今すぐ行動を: 国連WFPは冬が近づくアフガニスタンでの緊急行動を要請
2021年9月13日、ジュネーブで開催された「アフガニスタンの人道的状況に関するハイレベル閣僚級イベント」でのデイビッド・ビーズリー国連WFP事務局長の発言抜粋
3人に1人にあたる1,400万人が、次の食事が手に入るかわからないという深刻な飢餓の危機に瀕しています。その1400万人、つまり総合的食料安全保障レベル分類 (IPC)のフェーズ2にあたる人びとは、少しでも油断すれば、実際に奈落の底に落ちて、今よりもひどい壊滅的な状況になる可能性があります。実際、アフガニスタンでは、4人のうち3人がすでに食事を抜くなど対処の手段を取っています。私たちが目にしているのは、相次ぐ干ばつ、長年の紛争、新型コロナウィルス、経済の悪化、現金の不足です。また実際に今年の小麦の40%が失われました。食用油は2倍の価格になっています。これら全てが、アフガニスタンの人びとの状況を悪化させています。
私たちは2億ドルの追加資金が必要です。
私が非常に憂慮していることがあります。あと2か月ほどで冬になるのに、アクセスが非常に困難な地域に住む400万人の人びとに食料を供給できなければ、大惨事になってしまいます。
行動すべき時は今です。半年も待つことはできません。冬が来る前に物資を運び、食料を備蓄するために、今すぐ資金が必要です。私たちは、アフガニスタンの人びとを見捨てることはできません。
アフガニスタンには国連WFPのスタッフ467人がいます。彼らは人びとが苦しまないように、毎日命をかけています。
私たちは関係当局と協力して、必要なアクセスを確保するだけでなく、女性スタッフが全国で仕事を続けられるようにしています。また同時に、男の子や女の子が健康的な学校給食を食べられるよう、学校給食の提供も続けていきたいと考えています。
国内総生産(GDP)の40%が外国からの支援によるもので、公共支出の75%が外国からの資金援助によるものであることを踏まえると、現在直面している危機は非常に大きなものだということが分かります。私たちが注意深く戦略的に行動しなければ、大量の移民や地域の不安定化、そして確実に何百万人ものアフガニスタンの人びと深刻な飢餓に陥る可能性があります。
私たちにはやるべきことがたくさんあります。私は数週間後にこの地域に戻りますが、私たちのチームは、国連やNGOのコミュニティ全体と協力して仕事を続けていきます。そして、可能な限り一人一人に手を差し伸べることができるように、限界に挑戦していきます。
私たちが支援を継続できるように、どうか今すぐ行動を起こしてください。
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WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。