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ウクライナ戦争:モルドバで避難民を受け入れる家庭へ現金支給

国連WFPの支援で3万世帯の負担を軽減、支援の拡大を計画
, Edward Johnson
People wait for cash assistance in Chisinau
モルドバ人のヴェラは、家庭で受け入れているウクライナの避難民の7歳の娘と一緒に、キシナウに新しく設置された国連WFP事務所の列に並んで待っています。Photo: WFP/Edward Johnson

モルドバはウクライナの人びとに支援の手を差し伸べています。この2週間、私はWFP国連世界食糧計画(国連WFP)がモルドバで避難民を受け入れる3万世帯に現金支給を開始するのを見て、記録してきました。

 

現在10万人もの避難民がモルドバ人の家庭に滞在しています。現地のNGOのネットワークを通じて、今後数週間のうちにさらに多くの家族が現金支援の登録に呼ばれる予定です。受け入れ家庭の登録と確認には、自治体が重要な役割を担っています。現金支給の主な条件は、ウクライナからの避難民を少なくとも2人、最低1週間受け入れることです。

3月初旬、モルドバ政府は国連WFPに、受け入れ家庭への現金支援と緊急宿泊施設での温かい食事の提供の支援を要請しました。モルドバに活動拠点がなかった国連WFPは、約20名のスタッフを選び、キシナウに派遣しました。モルドバの領空が閉鎖されていたため、ルーマニアから陸路で移動しました。

 

私はロンドンからの最後の行程で、タクシーで3時間かけて移動しました。タクシーの運転手の話では、彼の両親は3人のウクライナ人を喜んで受け入れているそうです。

 

国連WFPの新しいスタッフは、ゼロからオフィスを立ち上げました。ホテルの会議室から始まり、その後モルドバの新興企業が犬、電子スクーター、豆の袋と一緒に部屋を使用している地下室を借りました。これまで世界9カ国の国連WFPの国事務所を訪問しましたが、英語、スペイン語、アラビア語、ルーマニア語、ロシア語、トルコ語の会話が飛び交っているこの事務所が、最も騒がしい場所かもしれません。

 

国連WFPに登録されたモルドバ人家族は、4月からウエスタンユニオンの支店で3500モルドバ・レイ(約190米ドル)を引き出すことができるようになります。国連WFPは、世帯の受け入れ人数があとで増加した際に追加費用を賄えるよう、一括支給をしています。

Woman and child in Moldova
ウクライナの避難民を受け入れているヴェラさん。Photo: WFP/Edward Johnson

キシナウ郊外の市長室に登録を見学しに行った日、私はヴェラに会いました。彼女は、受け入れているウクライナ人家族の7歳の娘、エヴァと一緒でした。彼らは遠い親戚でしたが、紛争によって親しくなりました。エヴァは何が起きているのか理解していないようでしたが、笑いながら、QRコードをスキャンして現金の受け取りの登録を見ていました。

 

国連WFPは、金融システムが機能し、市場に十分な食料がある場所で、定期的に家族に現金支給を行っています。人びとはそれを食料品やその他の必需品に使うことができます。国連WFPは、どの家庭にも多くの出費があり、困難な時期には、他のニーズを満たすのに現金を使い、食料が犠牲になりがちであることを理解しています。例えば、医療費の支払いが必要な家庭は、お金をその支払いに回すために食費を減らすかもしれません。国連WFPからの資金があれば、そのようなことは起こりません。

Food rations
キシナウの仮設宿泊施設での食料配布の様子。Photo: WFP/Edward Johnson

また、モルドバ各地の公民館では、国連WFPがウクライナからの家族に毎日3食の食事を提供しています。首都キシナウにある中央施設では、400家族が、帰国するか他の選択肢を見つけることができるまで、同じ屋根の下で生活し、食事をして、眠り、子どもを教育しています。国連WFPが提供する定期的な食事は、彼らがそこで生活している間、確実な生計の糧と栄養となります。

 

モルドバは、ウクライナ紛争が始まる前から苦境にありました。海外労働者からの送金に大きく依存しており、気候変動や経済的なショックに脆弱です。2020年には新型コロナウィルスに加え、干ばつに見舞われ、農業生産が30%近く落ち込み、大きな雇用喪失を招きました。

2021年の貧困率は約27%です。このようにマイナス要因が重なる中で、ウクライナからの隣人を迎え入れるという寛大さと温かさを見せていることは注目に値します。

 

紛争から1カ月が経過しましたが、世界的な影響はモルドバよりはるかに遠い国々にも及んでいます。国連WFPはすでに、2022年はかつてない壊滅的な飢餓の年になると警告しており、38カ国で4400万人が飢きんの淵に立たされています。

 

私はこれまで危機や紛争の現場を数多く訪れ、働いてきたので、避難民がピークを迎えて減少することは知っていますが、ウクライナでの不安定が続く限り、避難民の発生は継続するでしょう。すでに高騰している食料価格にさらなる圧力がかかる中、紛争の影響は間違いなくまだ続きます。

 

国連WFPは、今後3カ月間、ウクライナ国内で移動中の危機的状況にある310万人の紛争の影響をうけた人びとと避難民を食料支援と現金支給で支援し、近隣諸国にいるウクライナからの避難民を支援するために、5億9000万ドルを必要としています。

 

 

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