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【動画】砲撃生き抜いても続く困難:シリア・デリゾール
, WFP日本_レポート
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2014年から約4年にわたり、イスラミックステート(ISIS)に包囲されていたシリア東部の町、デリゾール。国連WFPは2月、国連機関としては包囲後初めてこの地域に入りました。町は激しい砲撃にさらされ、がれきと化しています。それでも、人々は援助物資などに頼りながら、生き抜こうとしていました。
国連WFPは包囲網下のデリゾールへ食糧の空中投下を行ってきました。今後も支援は続きます。またシリア国内の東グータや北西部アフリンなどでは戦闘や空爆が激化し、今も多くの命が脅かされています。

道路はつい最近地雷が除去されたばかり。デリゾール市域の80%は破壊され、特にISISの支配地域だった東部は、米軍主導の有志連合による空爆で壊滅的な状況です。中心部の損害も激しく、ほとんどの人は市の西側に密集して住んでいます。市内には、包囲網の中、空中投下の食糧で生きのびた人や、最近、町に帰ってきた人など10万人以上が暮らしています。
人々は苦しい生活を強いられています。失業率は高く、公務員くらいしか仕事はありませんが、給料はわずかです。
ISISの攻撃と空爆でほとんどの住民は家を失っており、家賃も家計を圧迫します。仕事のない人の多くは、くず売りなどをしてなんとか生計を立てています。

一方、シリアのほかの地域ではダマスカス郊外の東グータや東北部のイドリブ、クルド人の多く住むアフリンで戦闘が激化しています。東グータとイドリブでは、空爆によって何百人もの死者が出ています。アフリンについては、域外へ逃げることができた人々しか支援できていません。包囲地域や、支援が届かない地域に暮らす人々は290万人に上ります。
8年近くに及ぶシリア紛争は、何百万人もの人々を飢餓と貧困に追いやりました。610万人が国内に避難し、548万人が国外に逃れ難民となりました。シリア人の10人に7人が、極度の貧困に陥っています。
食料不足で支援を必要とする人は650万人に達します。しかし、国連WFPの支援した人数は1月に240万人と、昨年8月の400万人から減少しました。資金難のため、最も弱い立場で、支援がなければ飢えてしまう人々へ優先的に支援せざるを得ないのが実情です。