ラオスの生徒たちの支えとなる持ち帰り用食料
~日本からの支援も~国連WFPの栄養支援は笑顔の糧となります。
ラオス人民民主共和国(以下、ラオス)の山岳地帯に住む世帯の7割以上が、米の栽培などで生計を立てています。そんな中、1万を超える農村の住民約10万人を国連WFPは支援しています。
ラオス北部のルアンナムター県には大小数百の農村がありますが、新型コロナウイルスの影響により多くの地域で収穫物の販売が制限されています。
トンバン・サンヤサンはその農村の一つで働く国連WFPの一員です。
子どもがいる世帯向けに国連WFPが持ち帰り食料の配給を行っているランカン村について、サンヤサンは説明します。「ここはアカ族の村で、サトウキビや根菜を栽培する農家の世帯がほとんどです。」
2か月前にラオス政府の指示で学校が一斉休校となり、給食も停止しました。このため国連WFPは給食の代わりとなる持ち帰り用食料を配布し、生徒たちに必要な栄養を届けました。
生徒の保護者は、米、レンズ豆、魚の缶詰、食用油が入った持ち帰り用食料を学校で受け取ります。室内に入る際には手洗いを徹底し、国連WFP協会のスタッフが検温します。
「今日の配給は、お米2.77キロ、レンズ豆2キロ、魚の缶詰2缶、食用油400mlです。」とサンヤサンは説明します。「この食料は栄養価の高い食事の基礎となり、子どもたちは健康で丈夫な体を維持することができます。」
次に、国連WFPの持ち帰り用食料を受け取った2人のエピソードをご紹介します。
ソーンさん
「ロックダウン中の生活は非常に苦しかったです。」と話す、フアクア村に住む日雇い農家のソーンさん。
「村の外のキャッサバ芋畑での仕事にいけなくなりました。家族のために森や川で食料を探しても見つからず、空腹のまま昼夜過ごしていました。」と振り返ります。
「私自身が栽培する米も底を尽きそうです。収入が無い中、国連WFPの食料支援は数週間分の糧になります。」
ブーンフェンさん
「ロックダウンが続くと今後どうなるのでしょう」とラン・ファ村のブーンフェンさんは不安を口にします。
「国連WFPから支給された米やレンズ豆、魚の缶や植物油のおかげで、数週間はなんとかなりそうです。収入が得られるまでは、持ち帰り用食料が大きな助けとなっています。」とブーンペンさんは付け加えました。
国連WFPはラオスへの緊急食料支援を可能にした日本政府とアメリカ合衆国政府に感謝しています。
現地の様子を紹介した動画もぜひご覧ください。