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国連WFPの動画、映画祭受賞作に!

スリランカ「ニデルセン君の今」
, WFP日本_レポート

スリランカ「ニデルセン君の今」

国連WFPがスリランカで、少年の5年間の成長を追いかけた動画が、沖縄国際映画祭「JIMOT CM REPUBLIC 2018」の海外部門で審査員特別賞を受賞しました。

動画作品「ニデルセン君の今」

沖縄国際映画祭は4月19~22日、沖縄県の那覇市や宜野湾市などで開かれました。開催期間中は、映画上映や吉本興業の芸人のショーなど、多くのイベントが行われました。 イベントの一つであるJIMOT CM REPUBLIC 2018は、「みらいへつなぐ、じもとのちから」をテーマとした動画のコンペティション。国内外の文化や伝統、その地域のエピソードなどを取り上げた30秒の作品が審査対象となりました。 国連WFPは、「学校給食で子どもたちに栄養と希望を」というメッセージを伝えるため、スリランカで出会ったニデルセン君の5年間の成長を紹介しました。

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8歳のニデルセン君(2010年)

動画はあどけない男の子の写真から始まります。8歳の頃のニデルセン君です。その後、すらりと背が伸びた13歳の彼が登場します。すっかり10代の少年らしくなり、大人びた風情です。

私たちが、最初に彼と出会ったのは2010年。スリランカでは2009年まで26年間、内戦が続きました。ニデルセン君は内戦中、家族とともに各地を転々と避難しており、ようやく故郷に戻って学校に通い始めた時期でした。 彼らの暮らす北部地域は当時、激しかった内戦から復興し始めたばかり。多くの家庭は十分食べることもままならず、学校給食がその日初めての食事という生徒も数多くいました。そんな中でも、ニデルセン君は笑顔で私たちを迎え、おいしそうに給食を食べ、クラスメイトと一緒に元気に勉強していました。

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内戦で破壊された旧校舎(2010年)

そして5年後。 昔と変わらない、人懐こい笑顔を見せてくれたニデルセン君ですが、気配りのできるしっかりした少年に育っていました。私たちに対しても「どの教科も大好き。将来はお医者さんになって、両親の面倒を見たい」と夢を語りました。 お母さんも、「給食のおかげで、勉強も遊びも以前より積極的に取り組むようになりました。まだ生活は楽ではないけれど、子どもたちの笑顔があれば頑張れます」と話してくれました。

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中学生になったニデルセン君 Photo: WFP/Mayumi Rui

国連WFPの支援する学校給食は、子どものお腹を満たすだけでなく、教育を通じて人を育て、コミュニティの力を高めることにもつながります。 動画では、スリランカのお国がらが表れた給食や、生徒たちの絵に彩られた学校の様子なども見ることができます。子どもたちの笑顔いっぱいの映像を、お楽しみください。