国連WFPの輸送隊がエチオピア・ティグライ州に到着、支援の増大が急務
ティグライ州では約400万人が緊急食料支援を必要としており、国連WFPは人道支援セクターを代表して毎週1万トン以上の食料と15万リットルの燃料を輸送する必要があります。
国連WFP緊急調整官のトミー・トンプソンは、「国連WFPは、今回の輸送隊がティグライ州に安全に入るためのエチオピア政府の許可を歓迎します」と述べています。「しかし、命を救う支援を必要としている何百万人もの人びとに手を差し伸べるためには、毎日この倍の台数のトラックが、今回のような4日間の行程ではなく、2日間でメケレに到着する必要があります。」
「食料と燃料の在庫は、憂慮するほど不足しています。国連WFPやその他の緊急対応者は、地域全体で大規模に人命や生活を救うために、毎日、定期的で安全な通行を保証してもらう必要があります」と付け加えました。「私たちはぎりぎりの状態で活動しています。燃料だけでも毎月20台のタンカーがティグライに到着する必要があります。このままでは、国連WFPはティグライで食料支援を必要としている200万人以上の人々に届けるための規模拡大を望めません。」
- 今回の輸送隊は、48,000リットルの燃料タンカー、国連WFPの食料トラック29台、移動式貯蔵庫などを積んだ国連WFPのトラック6台、人道支援団体の保健、WASH(Water, Sanitation and Hygiene水・トイレ・衛生)、シェルター、栄養用品を積んだトラック14台で構成されています。国連WFPが共同で率いるロジスティクス(物資輸送)クラスター(Logistics Cluster)は、人道的パートナーが輸送隊に参加するのを支援しました。
- 29台のトラックに積まれた小麦、エンドウ豆、植物油は、ティグライ州の20万人の1週間分の緊急食料需要をカバーするものです。輸送隊は、セメラからアバラを経由してメケレまでの445キロを4日間で移動しました。途中、10カ所以上の検問所を通過し、人道的貨物は厳しくチェックされました。
- 国連WFPが武力衝突の激化以降、7月2日に北西部での活動を再開して以来、ティグライ州に到着した最初の人道輸送隊となりました。それ以来、13万5千人に緊急食料を提供してきました。
- 国連WFPはティグライ州に食料を供給するために、コンボルチャとゴンダールにある倉庫に加えて、東エチオピアのセメラでも倉庫の容量を拡大しています。ティグライ州では、国連WFPはメケレとシレに倉庫を持ち、北西部に20の移動式倉庫を建設して、できるだけコミュニティの近くに食料を置くようにしています。
- 国連WFPはエチオピア全土で、2021年に1,190万人に食料、栄養、現金の支援を行い、コミュニティの自立と食料確保の能力を高める活動を行うことを目標としています。
- 国連WFPは現在、ソマリ州で気候変動の影響を受けている240万人を支援しており、さらに今後6カ月間で、全国で100万人以上の栄養不良の女性と子どもを治療する予定です。先月、国連WFPはアファール州とオロミア州の脆弱な子供たち20万人に学校給食を提供しました。
- 国連WFPは、年末までティグライ州での命と生活を守るための対応の規模を拡大し続けるために、1億7600万米ドルを必要としています。国連WFPのエチオピア国別戦略計画に基づくすべての活動について、3億7700万米ドルの資金が不足しています。国連WFPがエチオピアの人々の命を救い、未来を変える活動続けるためには、追加の資金が不可欠です。
- 最新の総合的食料安全保障段階分類(IPC)分析では、ティグライ州では7月以降、40万人以上が壊滅的なレベルの飢餓に苦しむことになると予測されています。州全体では、人口の70%にあたる400万人が高いレベルの急性食料不安(IPC 3-5)に陥り、緊急支援を必要としています。
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WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。