飢餓に苦しむアフガニスタン:十分な食料を確保できている家庭はわずか5%
アフガニスタンの厳しい冬が近づくにつれ、WFP国連世界食糧計画(国連WFP)が行った最近の調査では、毎日十分な食事ができている家庭はわずか5%にすぎず、半数が過去2週間に少なくとも1回は食料が完全に底を突いたことがあると報告しています。
都市部の住民も初めて、過去3年間に2度の干ばつに見舞われた農村部と同様の割合で食料不安に陥っています。また、かつては毎日家族を養えていた中流階級の人びとも苦境に立たされています。
失業、現地通貨の下落、物価の高騰(食用油は2020年から約2倍、小麦は28%上昇)などの複合的な影響により、中等教育や大学教育を受けた人が世帯主の家庭で、毎日家族のために十分な食料を購入できたのはわずか10%でした。
今年(9月下旬時点で)、国連WFPは640万人に食料支援を行ってきましたが、そのうち140万人以上は8月15日のタリバンによる政権を掌握して以降の支援です。
この2ヶ月間の困難な状況の中で、国連WFPは学校給食プログラムを継続し、子どもたちが学校に通うことができる支援をしてきました。栄養不良を防ぐとともに、食料が地元で生産、購入されることで地域経済を強化し、安定した市場を作り、地元の農業を支援し、地域の食料システムを強化してきました。
幼い子どもたちや妊娠中・授乳中の母親の栄養ニーズに応えるため、国連WFPのトラック10台が9月21日、パキスタンとの国境であるチャマン―スピンボルダックを通ってアフガニスタンに到着しました。このトラックは、カンダハルとヘラートで配布される緊急に必要な栄養補助食品を運びました。
「国連WFPは、最も弱い立場にあるアフガニスタンの家庭に、命を救うための食料と栄養支援を提供するために、時間との戦いを強いられています。この時期を逃すと壊滅的な結果になるでしょう」と、国連WFPアフガニスタン事務所のメアリー・エレン・マクグロアーティ代表は述べていました。
国連WFPのアフガニスタンでの活動についてはこちらをご覧ください。