ニュースリリース | 21 6 月 2009
ローマ発 2009年、世界の飢餓人口は歴史上初めて、10億2000万人を突破する見通しだ。これは、国際連合食糧農業機関(FAO)の調査結果によるもの。 この飢餓人口の増加は、世界的な農作物の不作が原因なのではない。原因は、経済危機によって多くの人が職を失ったり、収入が減ったりしたことである。このことにより貧困に陥った人々たちは食糧を入手しづらくなっている、とFAOは述べた。 FAOのジャック・ディウフ事務局長は、「経済の低迷と、途上国で続く食糧価格高騰の影響により、慢性的な飢餓と貧困に苦しむ人たちが前年比で1億人以上増加した。世界の6人に1人を静かに襲う飢餓によって、世界の平和と安全保障は深刻な危機にさらされている。迅速かつ完全に飢餓を撲滅するために、早急に足並みをそろえ、この問題に対応しなければならない。世界は、今起きている食糧危機に無関心でいてはならない」と述べた。