ジョゼット・シーランWFP事務局長によるメッセージ 日本訪問を終えて
訪日中、仙谷由人内閣官房長官、前原誠司外務大臣、鹿野道彦農林水産大臣、筒井信隆農林水産副大臣 、そして国会議員の方々とお会いし、食糧の安全保障について意見交換をさせていただきましたが、それのどれもが非常に意義深いものであり、私は日本の強いリーダーシップをあらためて強く感じ ました。また、特定非営利活動法人 国連世界食糧計画WFP協会会長であり日清食品ホールディングス株式会社代表取締役社長・CEOの安藤宏基氏ともお会いし、安藤氏の考え方に強い感銘を受けました。
食糧安全保障及び人間の安全保障を達成しようとする日本の強い姿勢は、世界のお手本となっています。今月、日本で行われたAPEC食料安全保障担当大臣会合は、まさに日本のリーダーシップを示すものです。
先月、ニューヨークで行われたミレニアム開発目標(MDGs)国連首脳会合において日本が発表した「菅コミットメント」は、途上国の母子保健や教育分野に投資するというもので、女性や子どもたちにとってはまさに希望です。これもまさに日本のリーダーシップのあらわれです。WFPは、母子の栄養支 援や学校給食プログラムなどを通じて、日本との連携をさらに強化していきたいと考えています。
日本からの多大かつ継続的な支援、そして食糧の安全保障の実現に向けた包括的な取組みに深く感謝申し上げます。日本からの支援により、WFPは過去2年間に世界36カ国の、最も支援を必要とする人々へ食糧を届けることができました。日本の支援により、食糧を受け取った人たちは尊厳や希望を持ち 続けることができたのです。
特に、日本のアフリカ支援への強い姿勢、また、アフガニスタン、パキスタンへの重点的な支援は、これらの地域の平和と安定化、そして人間の安全保障の礎となるものです。
私たちが生きている間に、飢餓は撲滅することができます。私たちはこの問題を克服する知識とノウハウをすでに持っているのです。私は、今回の訪問で、日本はWFPにとって飢餓撲滅という共通の目標に向かってともに邁進してゆく強力な同盟者であることをあらためて強く感じました。
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シーラン事務局長が日本記者クラブで行った記者会見の動画を
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