シリア難民へ食糧支援を再開、一か月分の支援実施
ローマ/ジュネーブ発-国連WFPは9日、シリアから近隣諸国に逃れ、避難生活を送るシリア難民への食糧支援を再開すると発表しました。各国政府、民間、一般の人たちから多額の寄付金が寄せられたためです。
国連WFPは1日、資金不足から、レバノン、ヨルダン、トルコ、イラク、エジプトに暮らすシリア難民およそ170万人に対する食糧支援の中断に追い込まれていました。が、各国政府、民間、一般の人に対して支援を呼びかけるキャンペーンが功を奏し、158カ国の個人1万4,000人や企業などから180万米ドルが寄せられたほか、各国政府からの拠出金を含めると、計8,000万ドルが集まりました。
この寄付金により、12月半ばまでに、シリア難民の食糧引換カードに、一人あたり平均30米ドル(一か月分の支援額に相当)の電子マネーを送金できることとなりました。これにより、難民たちはすぐに食品店で食糧を購入することができます。
アーサリン・カズン国連WFP事務局長は、「この短期間にこれまでにないほどの支援を頂きました。すべてをなくしたシリア難民のために寄付をして下さった個人の皆様に特に感謝の意を表明します。」と述べました。
2011年にシリアで争乱が始まって以来、戦闘などで物資の輸送が困難を極める中、国連WFPは、シリア国内で避難生活を送る避難民と、近隣諸国に逃れた170万人のシリア難民に対して食糧支援を続けてきました。
これから現地は厳しい冬を迎えます。引き続き厳しい資金状況にあるシリア難民支援に対するご協力を、よろしくお願い致します。
ご寄付はこちらから。