日本政府、WFPを通じてバングラデシュのサイクロン被災者に緊急食糧支援
横浜発 - 日本政府は、バングラデシュに上陸した大型サイクロンによる多数の被災者を救援するため、WFP国連世界食糧計画を通じ、149万米ドル(約1億7,000万円)の資金援助を行うと発表した。
11月15日夜にバングラデシュ南部に上陸した大型サイクロンは、南部沿岸部を中心とするバングラデシュ28県にわたって深刻な被害をもたらした。今回の災害による犠牲者は2,800人以上、行方不明者は2,100人に上り、被災者は500万人以上に達する。日本からの支援金は家屋を失い困窮している被災者を助けるために、約170万人の10食分にあたる1,323トンの栄養強化ビスケットの購入と配給に使われる。
WFPではサイクロンの上陸に先立ち食糧を事前配置しておいたため、16日には食糧の配給を開始し、すでに65万人以上の被災者に対して栄養強化ビスケットを配給することができた。今後はビスケットに加えて、家や村に帰還を始める人々に対して、生計を立て直すまでの間、米も配給していく予定である。
バングラデシュの被災地域では、未だに多くの人々が食糧、安全な水、医薬品などの緊急支援を必要としている。日本政府による今回の食糧支援の迅速な決定は、食糧入手が困難なサイクロン被害者の救援に大きく貢献するものである。