日本政府、WFPを通じて20カ国へ1億9660万ドルの記録的な食糧支援

横浜発

日本政府はWFPへ対して、一回の拠出額としては過去最大となる、１億９６６０万ドル（約１６４億円*）の記録的な拠出金を供与した。この拠出金は、アジア・アフリカの２０カ国において、最も弱い立場にある人々に不可欠な食糧と栄養を届ける食糧支援活動、および８カ国における輸送活動に活用される。

WFP日本事務所代表のモハメッド・サレヒーンは、「補正予算でこのような多額の拠出金を頂き、心よりお礼申し上げるとともに、人間の安全保障と平和構築の実現に向けた日本政府の継続した取り組みに敬意を表します。これは、世界の食糧・栄養の分野において安全保障を実現しようとする日本政府の強いリーダーシップのあらわれです。」と述べた。

今回の拠出金は、パキスタン、アフガニスタン、タジキスタンといったアジアの国々、そしてスーダン、エチオピア、ケニア、ニジェール、ウガンダといったアフリカの国々における支援活動に活用される。

アフガニスタンとパキスタンでの食糧支援活動に対する拠出は、この地域において平和と安定を推進しようとする日本政府の姿勢を反映している。日本政府からの拠出金は、災害や紛争の被災者、国内避難民、そして栄養不足の子どもや妊婦、授乳中の母親などの弱者に対する食糧支援に活用される。また、パキスタンでは、大洪水の被災者への緊急支援および復興支援に使われる。

また、アフリカの１７カ国へ供与された拠出金は、紛争、干ばつや洪水といった自然災害が原因で食糧事情が悪化した人々への支援に活用される。

輸送活動としては、アフガニスタンやパキスタンなどにおける国連人道支援航空サービス（UNHAS）の運営事業等に対し拠出金が供与される。国連人道支援航空サービスとは、WFPが人道支援機関に提供している旅客・貨物の航空輸送サービスであり、各機関が支援活動を行うためには欠かせない。


*１ドル＝８３．５６円で計算