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日本政府、食糧支援でパキスタンとソマリアへ新たな拠出

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日本政府はWFP 国連世界食糧計画がパキスタンとソマリアで行っている食糧支援活動に対し9億2千万円(950万米ドル)の拠出金の供与を決定した。この拠出金は、パキスタンにおける緊急食糧支援活動とソマリアの海運の要所であるモガディシュ港の修繕事業に活用される。

WFP日本事務所の工藤絵理代表代行は、「今回の拠出はきわめて時宜にかなったものであり、心より御礼申し上げます。パキスタンでは、国内避難民の増加に伴い、食糧支援の拡大が急務となっています。また、ソマリアのモガディシュ港が修繕されることにより、WFPの食糧支援物資のみならず、他の様々な支援物資をも迅速に輸送できるようになります。」と述べた。

WFPは、パキスタンの北西辺境州の戦闘で発生した200万人以上の避難民に対し、緊急食糧支援を行っている。避難民は過去15年間に世界で発生した事例としては最速かつ最大規模で増え続けている。パキスタンへ拠出された4億8千万円(500万米ドル)は、子ども45万人分への高カロリービスケットの配給と、国内避難民170万人への食用油の配給に充てられる。

日本政府は今年4月、パキスタン支援国会合を主催。その中でパキスタンへ対し最大10億ドルの支援を表明した。今回の拠出はその一環として供与された。日本政府からのWFPを通じたパキスタンへの緊急支援は、この3ヶ月で2回目となる。

ソマリアのモガディシュ港の緊急修繕事業には、4億4千万円(450万米ドル)が供与された。これで、事業に不足していた予算の半分を補うことができる。WFPによるソマリアへの食糧支援物資の9割は船舶によって運搬されるため、海賊の襲撃やモガディシュ港の劣悪な状態が問題となっていた。今回の拠出により、より大きな船舶がモガディシュ港で荷下ろしできるようになる。

日本からのWFPへの2009年の拠出は135億5千2百万円(1億4千万米ドル)に達し、現在、日本はWFPにとって、第二位の拠出国となっている。