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ナイジェリア北東部で食料配給の削減へ:深刻な飢餓は5年ぶりの高水準に

Photo: WFP/Siegfried-Modola、ボルノ州バマの国内避難民キャンプで、乳児のサディキ君(1歳)に重度の急性栄養不良治療用のピーナッツベースのペースト「Plumpy'Nut」を与えるアイシャさん(25歳)。
アブジャ ― WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、危機的状況にあるボルノ、ヨベ、アダマワの各州で命を救う活動を継続するための緊急資金が確保されない限り、ナイジェリア北東部の50万人以上の女性、男性、子どもへの食料配給を間もなく削減せざるを得なくなると警告しています。

ナイジェリアでは、新型コロナウィルスによる社会経済的影響、食料価格の高騰、食料供給の制限などにより、深刻な飢餓が5年ぶりの高水準に達しています。さらに、2021年9月には国内避難民の数が200万人を突破し、厳しい節目を迎えています。

 

「食料配給を削減するということは、誰が食べられるか、誰が空腹のまま寝るかを選ぶということです。」国連WFP西アフリカ地域事務所のクリス・ニコイ代表は、先日ナイジェリアを訪問した際に、「飢餓が最も深刻な時に、命を救うための人道支援活動の資金が枯渇している」と述べました。

 

数週間のうちに少なくとも5,500万ドルが届かなければ、国連WFPは早ければ11月にも食料配給を削減し、最も弱い立場にある人びとへの支援が優先されている中で、支援対象者の数を減らさざるを得なくなります。

 

「私たちの食料支援は、紛争によって生活が根底から覆され、生き延びるために必要なものが何もない何百万人もの人びとにとって、命綱となるものです。人びとの命を救い、このライフラインを絶やさないように、私たちは今すぐ行動しなければなりません」とニコイ代表は付け加えました。

 

ナイジェリア北東部における国内避難民(安全を求めて家を追われた人びと)の数は増加の一途をたどり、2021年9月には200万人以上と過去最高値に達しました。また、現在の食料安全保障に関する分析によると、ナイジェリア北東部の440万人が次の食事をどうやって手に入れられるか分からない状態にあります。さらに、100万人以上の子どもたちが栄養不良に陥っています。

 

非国家武装グループによるコミュニティへの継続的な攻撃、新型コロナウィルスの影響を受けている経済状況の中での厳しい「リーンシーズン」(次の収穫を前に食料が不足する時期)、食料価格の高騰、家庭の購買力の著しい低下など、ナイジェリア北東部の最も弱い立場にある人々の見通しは暗いものとなっています。 

 

ニーズが高まっているにもかかわらず、国連WFPは紛争の影響を受けたナイジェリア北東部での命を救う活動を維持できなくなる可能性があります。食料支援機関は、追加資金が確保できなければ、2021年10月末までに緊急食料配給と栄養支援のための資金を使い果たしてしまいます。

 

「食料支援の削減は、継続する暴力によって家を追われた子どもや女性、男性に悪影響を及ぼすため、人道支援者にとって苦渋の決断となります。」とナイジェリアの国連人道問題調整官のエドワード・カロンは述べています。「ニーズの高まりに対応して支援を強化するようパートナーに呼びかけつつ、長年にわたってこの国で必要とされる人道支援を提供してきた方々に感謝したいと思います」

 

国連WFPは、カナダ、欧州連合、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ナイジェリア、韓国、スウェーデン、スイス、イギリス、アメリカ、そして民間の寄付者からの寛大な寄付により、5年間にわたり、深刻な食料不安を抱える人びと、キャンプ地で避難生活を送る家族、ホストコミュニティで生活する脆弱な人びとに、命を救うための食料・栄養支援を提供してきました。

 

今年、国連WFPは、パートナーの皆様からの継続的な寛大なご支援を受けて、食料不安の高まりと新型コロナウィルスの影響に対処するための対応を強化し、ナイジェリアの190万人の避難民を対象に、命を救うための食料支援を行いました。ナイジェリア北東部での人道支援活動を2022年3月まで継続するために、国連WFPは1億9700万米ドルを緊急に必要としています。

 

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WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。 

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