国連WFP、モザンビークのサイクロン「イダイ」対応を最高レベルの緊急事態と宣言―支援活動を加速
ベイラー国連WFPは、モザンビークの大洪水危機を組織として最高レベルの「レベル3」に指定したと発表しました。これは組織として最優先の対応を行うことを意味し、モザンビーク危機への支援活動が同じ「レベル3」の指定を受けているイエメン、シリア、南スーダンと並ぶことになります。
この「レベル3」の認定により、カテゴリー4のサイクロン「イダイ」とそれにより引き起こされた大洪水で被災した人々に対する大規模な支援活動が加速して行われることになります。同サイクロンと大洪水により、多くの人々が犠牲になり、60万人もの人々が家を追われました。
国連WFPの「レベル3」宣言は、モザンビーク政府の同国初の緊急事態宣言と国際的な支援への要請を受けてのものです。これにより、グローバルないくつもの国際組織から構成される「クラスター」が始動され、国連WFPが主導、あるいは共同で主導する食の安全保障、ロジスティックス、緊急通信支援活動がコーディネートされます。
- 衛星画像は長さ125キロと幅25キロにわたる「内陸の海」(ルクセンブルクと同じ大きさ)を含むいくつもの氾濫地を示しています。「内陸の海」では、水位が最高11メートルに達し、ほぼ全域を水没させました。
- 国連WFPの国連人道支援航空サービス(UNHAS)が契約するMI -8輸送ヘリコプター1機が高栄養のビスケットや、微量栄養素を豊富に含むピーナッツペースト、テント、衣料品などをベイラ郊外に残されている人々のために空中投下しました。
- 新たに高栄養のビスケット20トンがドバイにある国連WFPが管理する国連人道支援物資備蓄庫から空輸されました。
- これまでに2万人の人々が国連WFPの食料支援を受けました。
- 新たにUNHASのMI-8ヘリ2機とそれぞれ10、20トンの貨物機が2-3日以内に国連WFPの支援活動に加わります。
国連WFPはモザンビーク危機に対応するため、アフリカ南部の南アフリカやザンビアから穀類、食用油、栄養強化されたミックス粉などの食料を大量に調達、発送を行っています。