台風26号:フィリピンにわずか1週間で2度の台風が直撃
フィリピンは、わずか1週間に2度、台風の上陸に備えています。世界食糧計画(WFP)とフィリピン政府は、上陸が迫る中で予測に基づく事前対策措置を元に行動を開始しています。
台風26号(国際名 Fung-Wong, フィリピン名Uwan)は直径1,400キロメートルに及び、国全体を覆う規模で、月曜日に上陸する見込みです。
WFPフィリピン事務所のレジス・チャップマン代表は「嵐が襲う前に脆弱な人々を支援することは、命を救ううえで効果的であり、費用対効果も高いことを経験から知っています」と述べました。
さらに「まもなくスーパー台風として上陸が予想される26号に備え、WFPは政府と協力し、ルソン島北部のアウロラ州、カガヤン州、イサベラ州で3万1千世帯、15万7千人以上に現金支援を届けています」と説明しました。
「被災が予想される地域の住民は、船を固定し、食料や薬を備蓄し、数日間の避難生活に備えています」
フィリピンは9月、WFPなどの技術支援を受け、予測やリスク評価に基づき先制的な行動を取ることを可能にする法律を制定しました。
過去3年間、同国は世界で最も災害に見舞われやすい国とされ、洪水、台風、地震、火山活動による被害を繰り返し受けています。
先週、台風25号(国際名Kalmaegi、フィリピン名Tino)がフィリピン中部を襲い、セブ州や南レイテ州などで数千世帯が家や生計手段、基本的なサービスを失いました。
52万5千人以上が避難を余儀なくされ、8,700戸の住宅が損壊または倒壊し、153人の死亡と86人の行方不明が報告されています。
政府は国家非常事態を宣言しました。航空・海上交通は大きく乱れ、数千人が足止めされ、停電や送電線の損傷により通信網も広範囲で途絶しました。
台風25号は一晩で1か月分の雨をもたらしました。
セブ州の初期調査では、特に避難を余儀なくされた世帯を中心に、数万人が食料、水、住居を緊急に必要としていることが示されています。全体で240万人以上が影響を受け、直前の2度の地震被害がさらに被害を大きくさせています。
社会福祉開発省の要請を受け、WFPは60台のトラックを動員し、130万人を支援できる26万5千世帯分の食料パックをカラガ、中部ビサヤ地方、東ビサヤ地方に輸送しています。さらに、発電機や仮設倉庫、倉庫機材を展開し、政府の対応を支援しています。
チャップマン代表は「WFPは政府との長年の協力関係を通じ、長期的な備えと復興支援に引き続き尽力していきます」と述べました。
フィリピンにおけるWFPの活動や事前対策措置について詳しく知ることができます。