マンデラ?ビヨンセ?それともクリスチアーノ・ロナウド!
ドイツ生まれのユダヤ人で、第二次大戦中に米国に逃れたアルバート・アインシュタインと同じように、現代の難民の子どもたちも、彼らの国、そして世界の未来を切り拓く可能性と才能を抱えています。マラウイの難民キャンプで、彼らの夢を聞きました。
「大きくなったら大統領になって、僕の国に住むたくさんの人を助けてあげたい」
ブルンジからマラウイに逃れたガルベス(7歳)は、右手を上げて就任宣誓のリハーサル。 将来はネルソン・マンデラのように、多くの人を救う政治家になってね。
「有名なアーティストになりたい。友達や家族にダンスを見せるのが大好きなの」
コンゴ民主共和国(DRC)出身のローランド(11歳)は、すんなり長い手足を生かし、カメラの前で決めポーズ!大人になったら、ビヨンセばりのパフォーマンスを見せてくれるかもしれません。
「一流のサッカー選手になるのが夢。毎日友だちとサッカーで遊んでるけど、僕が一番うまいんだよ!」
11歳のフランクが愛用するのは、プラスチックの「サッカーボール」。DRCから逃れてきた両親と暮らしています。 頑張って練習すればクリスチアーノ・ロナウドみたいに、バロンドール(年間最優秀選手賞)のトロフィー「黄金のボール」を手にすることができるかも?
「お店を開いて、お金持ちになる」
ブルンジ出身の両親を持つクリシャは、難民キャンプで生まれました。彼女が手伝うピーナッツ売りの仕事は、ペプシコの女性CEO、インドラ・ヌーイのような名経営者への第一歩です。
「車が好きだから、いっぱい車を持って、レースに勝ちたい」
こう話すのは、両親とブルンジから避難してきたクリーノ(6歳)。ルイス・ハミルトンのように、F1でたくさんのタイトルを取れるかな?人生というレースはまだ、始まったばかりです。
「お医者さんになれば、たくさんの人の病気を治せるよね。注射?怖くなんてないよ!」
暴力が荒れ狂うDRCから、両親と一緒に逃れてきた5歳のヘレン。白衣(?)姿も決まっています。米赤十字を設立したクララ・バートンのように、偉大な歴史を作る日が来るかもしれません。
国連WFPは、子どもたちの夢を支援するため、マラウィに住む難民約3万5000人に食糧と栄養支援を実施しています。世界中で行われている紛争を終わらせることができれば、2030年までに飢餓をなくすという目標の達成に、大きく近づきます。