バングラデシュ:「私の卒業式の日、他の女の子は結婚を余儀なくされています」
女性に対する暴力撤廃の国際デーを記念して、国連WFPはコックスバザールのロヒンギャ難民であり、女性の権利と平等の提唱者でもあるラッキーと連絡を取りました。
11月25日、国連の「UNiTE by 2030 to End Violence against Women(2030年までに女性に対する暴力を終わらせるための結束)」キャンペーンは、「ジェンダーに基づく暴力に反対する16日間の活動」を開始しました。
国連WFPが最大で90万人に食料支援を行っているバングラデシュ、コックスバザールのラッキーより
「多くの人と同じように、新型コロナウイルスの大流行が私の人生を変えました。友達にも会えず、大学にも行けず、オンラインで勉強しています。でも、私は自分のコミュニティを安全に保つために、ウイルスに関する意識を広めようとしています。
私のことをラッキーと呼んでください。私は本当にラッキーだからです! 私の人生は、私の周りのほとんどの女の子が得られないチャンスに満ちたものなのです。
18歳になると、私と同じくらいの年齢の女の子たちが、学校や仕事に行けずに結婚してしまうのを目の当たりにします。私の両親は私の教育を受ける権利を守ってくれましたが、私たちの周りでは娘を児童婚に追い込む家庭が増えています。
私の両親は、私には教育を受ける権利があるという信念を持っています。この両親のおかげで、私は今、バングラデシュのアジア女性大学(AUW)に入学した数少ないロヒンギャ難民の一人です。それでも、近所の人たちは父になぜ私に結婚を強要しないのかと尋ねています。私の父はいつも言います「女性はまず教育を受けるべきだ」と。
ロヒンギャの少女たちの児童婚が、月ごとに、日ごとに少しずつ増えているような気がします。12歳、13歳、14歳になると、多くの少女たちが家族から結婚を迫られています。しかし、あまりにも多くの少女たちは何が起こっているのかを理解しておらず、自分たちには選択する権利があるということすら理解していません。
児童婚は少女たちに過度の悪い影響を及ぼし、暴力、搾取、虐待のリスクを高め、勉強や仕事の妨げになります。
国連WFP のボランティアとして、私は毎日、私たちが住む難民キャンプの家族を訪問しています。ある地域では、男の子も女の子も勉強や仕事をする機会が平等に与えられているのを目にしますが、多くの地域ではそうではありません。女の子が学校に行ったり、大学に行ったり、避難所を出るべきではないと考えている人たちがまだいます。
私は、教育の欠如が児童婚の増加に寄与していると考えています。若くして結婚を強いられることは私たちの文化の一部ではありません。自分自身が教育を受けなかった親は、女の子が学校を卒業することを許可せず、代わりに結婚を強制する悪循環が続いてきました。このあたりの状況を理解するのに十分な知識を持っている女の子を何人か知っていますが、彼らの親はとにかく彼女たちに結婚を強制しています。
私たちはもっと声を上げ、児童婚を減らすことがなぜ重要なのかについての意識を高める必要があります。すべての女の子が学校に行き、自分の可能性を最大限に発揮する機会を得れば、児童婚は過去のものになります。
しかし、私たちはまだ課題に直面しています。怖くて声を上げることができず、地域のために活動を行うことができない女性や少女がいます。また、自信と意欲を持っていても、勉強や活動の機会を得られていない女性もいます。
私の名前はラッキー。でも、私の勉強や仕事の能力は「運」ではなく、私の「権利」に基づいているはずです。どの家庭の女の子も、教育を受け、幸せになり、結婚するまでの十分な時間を与えられる権利があると信じています。」
ラッキーは、2017年に家族とともにミャンマーを脱出して以来、バングラデシュの難民キャンプで暮らしています。彼女はアジア女性大学(AUW)で政策・哲学・経済学(PPE)を学んでいます。彼女がこの学問分野を選んだのは、将来、政治的リーダーになり、女性と少女の権利のために国際的に活躍したいと考えているからです。
ラッキーは、国連WFPと共にコミュニティとのコミュニケーションを担当するボランティアとして、新型コロナウイルスの危機の中で、命を救う可能性のある情報をコミュニティに提供するために活動しています。