カンボジア:待ちに待った、給食の再開
国連WFPが給食を提供している小学校で料理長を務めるソモンさんは、夜中に目を覚まして小学校へ歩いて行きます。
午前3時30分に学校に到着すると、さっそく12kgの米を計量し、洗い、炊く作業に取りかかります。その後、野菜を切ったり、肉を調理したりして、スープや炒め物などの栄養価の高い食事を作ります。
「毎朝、料理を作るのが私の仕事です。たくさんのお米を炊きます。お米を炊いた後、他の料理を作ります」と言います。
ソモンさんは仕事に誇りを持ち、学校給食支援の明確な効果を実感しています。
「給食にはいろいろな種類の料理があります。バラエティに富んでいて、毎日変えていますから、子どもたちは良い栄養を摂ることができます。子どもたちの中には、家で食べるものよりも学校で食べるものの方がずっとおいしいと言う子もいます」とソモンさん。
給食は生徒に直接利益をもたらすだけでなく、地域社会にも良い影響を与えています。
「学校の朝食は、特に朝早く出勤しなければならない母親にとって大きな手助けになっています。学校で食事ができるので、子どもたちの朝食を心配する必要がありません。学校で料理をすることは、地域社会にも貢献しているのです」とソモンさんは言います。
朝8時30分に生徒が到着する前に料理を作り、並べて、先生が配膳します。食事の前には、国連WFPから提供されたハッピータップで子どもたち全員が手を洗います。
「ハッピータップはとても便利です。今では、生徒たちは食事の前に手を洗います。小さい子たちが忘れてしまっても、大きい子たちが教えてあげています。子どもたちが食事の前に手を洗うことはとても大切なことです。病気になるのを防ぎ、ウイルスを予防することにもなります」とソモンさんは言います。
コロナ禍で閉鎖されていた学校が最近再開し、ソモンさんは再び学校の子どもたちに朝食を提供できることを喜んでいます。
「学校が閉鎖中は大変でした。子どもたちは私のところに来て『いつ、また料理するの?』と尋ねてきましたが、『学校が再開するまで待たないとね』と言うしかありませんでした」と話します。
学校の閉鎖中は朝食を食べなかった子どもたちもいたので、国連WFPの学校給食支援が再開されたことをソモンさんは本当に喜んでいます。
「今は子どもたちが起きて、服を着て、そのまま学校に来れば、何か食べることができると分かっています」と彼女は言います。
国連WFPの学校給食支援により、学校には新しい調理場と食堂ができました。
「私はとてもうれしいです。学校給食を提供し、新しい調理場と食堂を作ってくれた国連WFPに感謝します」とソモンさんは言います。そして、支援に感謝するとともに、今後もずっと続いてほしいと願っています。