中央アフリカ共和国:暴力の激化に伴い、子どもの栄養不良率が上昇
バンギ ― 中央アフリカ共和国の35の保健地区のうち14の地区で、少なくとも2万4,000人の5歳未満の子どもたちが、最近の暴力の急増により、重度の急性栄養失調の危険にさらされていると、世界食糧計画(WFP)とUNICEF(国連児童基金)が本日警告しました。現在、子どもの栄養不良の危機を警戒している14の地区のうち、6つの地区では、子どもの急性のニーズに対応するための資源も能力もありません。
また、ユニセフと国連WFPは、暴力と情勢不安の結果、避難する人々が増え、人道的アクセスが妨げられ、食料価格の上昇を引き起こしていると指摘しています。
このことは、新型コロナウイルスのパンデミックが中央アフリカ共和国の子どもたちの栄養安全保障に与え続けている負の影響に拍車をかけています。2021年は、少なくとも6万2,000人の5歳未満の子どもたちが重度の急性栄養失調に陥ると予想されており、これは2020年と比較して25%の増加です。[1]
「状況は極めて憂慮すべきものです。緊急に必要なケアを受けられなければ、重度の栄養不良の子どもたちは死のリスクに晒されます。特に最近の暴力の影響を最も受けている地域では、人々が避難を余儀なくされ、食料へのアクセスが不足しているため、支援を必要としているすべての子どもたちに一刻も早く手を差し伸べなければなりません」とUNICEF中央アフリカ共和国事務所代表のフラン・エクイザは述べました。
「栄養状態の悪化は、最近の選挙後の暴力の結果であり、命を救い、大惨事を避けるために、直ちに適切な対応が必要です」国連WFP 中央アフリカ共和国事務所代表ピーター・シャラーは、と述べています。
「私たちは、この大惨事が目の前で繰り広げられるのを黙って見ていることはできません。最悪の事態を防ぐためには、子どもたちや少女、女性たちに安全にアクセスする必要があります」とシャラー氏は付け加えました。
不安が高まる中、UNICEFとWFPの現地チームは、最も弱い立場にある子どもたちや母親たちに支援を届けるための取り組みを強化しています。支援物資が途切れることのないよう、栄養補給のための物資を事前に配置したり、遠隔地や避難所のコミュニティに健康や栄養面での支援を届けるために移動診療所を展開したりしています。
「UNICEFとパートナーが、最も弱い立場にある子どもたちに安全かつ自由に支援を届けられるよう、すべての紛争当事者にあらためて呼びかけます」とエクイザ代表は述べています。
2021年、UNICEFは、栄養面の取り組みを強化し、5万人の重度の栄養不良の子どもたちに命を守るための治療を行い、80万人以上の女性や子どもたちに、食事のカウンセリングやビタミンAの補給など、急性および慢性の栄養不良に対処するための資金として、1,520万米ドルを必要としています。
現在、プログラムは深刻な資金不足に直面しており、今年初めから調達できたのは必要額の30%(450万868米ドル)にとどまります。
国連WFPは、生後6カ月から5歳未満の子どもと、妊娠中・授乳中の女性を対象とした中等度の急性栄養不良の予防と治療を継続します。しかし、WFPは深刻な資金不足に直面しており、2021年12月までの栄養対応のために900万米ドルを必要としています。
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国連WFPについて
国連世界食糧計画(WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。
UNICEFについて
UNICEF(国際連合児童基金)は、世界で最も恵まれない子どもたちに支援の手を差し伸べるため、世界で最も困難な場所で活動しています。190の国と地域で、すべての人にとってより良い世界を築くために、あらゆる場所のすべての子どもたちのために活動しています。