WFP、途上国から記録的な額の食糧を購入
WFPは昨年、12億5千万ドル相当の食糧を調達しましたが、そのうち、途上国からの食糧購入額は過去最高となりました。エチオピア、ベトナム、グアテマラなど96カ国で購入した食糧は、パキスタンにおける洪水被災者支援、ハイチの地震被災者支援、干ばつに苦しむアフリカ・サヘル地域における食糧支援などに活用されました。
(c)WFP/Marco Frattini
WFPは世界でも有数の食糧の買い手です。記録的な食糧高騰が続く中、その購買力を活かして途上国で食糧を調達することは、途上国の農業経済への投資となり、また災害や紛争の被災者に直接食糧を届け、命と生活を守ることにつながります。
2010年、WFPは小麦、トウモロコシ、コメなどを購入しました。また、受胎から生後1,000日の乳児やその母親の栄養強化を目的としたWFPの栄養強化食品も購入、配給しています。その間に栄養不足に陥ると、取り返しのつかないほど大きなダメージを受けることがあるためです。
WFPは2010年、8割以上の食糧を途上国から購入しました。WFPがこのように食糧を現地調達し効率的な食糧支援活動が行えたのは、WFPを支援する国等のドナーから、現金による拠出が伸びていることや、価格が低い時にまとめて大量に食糧を購入する事前調達など、革新的な支援方法をWFPが展開しているためです。これにより、購入費用や輸送費の削減が可能となり、食糧を必要としている人々へ確実に食糧を届けることができます。