南スーダン 治安の悪化で食糧運搬が困難を極め、輸送コストもアップ
南スーダンでの支援は、治安の悪さにより、陸路での支援物資輸送が困難を極めています。治安と武力紛争が輸送上の主な障害ですが、紛争が起きていない地域でさえも、輸送車が略奪行為に遭うなどしました。車が通る場所には検問所が過剰に設けられ、わいろの要求が行われることもありました。
- 国連WFPは物資輸送を民間企業に委託していますが、危険の多さから、民間企業が輸送コストを引き上げざるを得なくなり、3月だけでも、輸送コストが25%増加しました。
- 国連WFPは、人道支援物資を円滑で確実に運搬できるよう、南スーダン政府に働きかけ、隣国スーダン、エチオピアから国境を越えて物資を輸送する許可を取り付けました。エチオピアやスーダンから陸路での食糧運搬が可能になると、南スーダン国内で到達できなかった場所に運搬することができるようになります。国連WFPは4月以降、陸路、川、そして空路を使ってエチオピアから食糧を運んでいます。スーダン政府については、人道支援物資の運搬を許可してくれました。これから同国からも物資支援を行う予定です。
- 国連WFPは今までに、推定4600トンの食糧を略奪されました。これは、27万5千人以上の人が1ヶ月間食べることのできる量です。国連WFPはいかなる組織にも、人道支援機関の中立性を尊重し、紛争で被害を受けた罪のない一般市民に届けられるべき支援物資を守るよう、求めます。