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ミャンマー 食糧確保は未だ最大の課題

ミャンマー 食糧確保は未だ最大の課題
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ヤンゴン発 2008年7月25日

サイクロン・ナルギスによる被災から12週間経った今も、ミャンマーのエーヤワディー・デルタ地帯周辺の住民は被害に苦しんでいる。WFPミャンマー事務所のクリス・ケイ所長は「ミャンマーでの状況は引き続き深刻で、多くの人々は十分な食事が取れていない」と訴えている。

ASEANと国連の合同調査報告によると、サイクロンにより村や畑が水没してしまったため、被災地の4割以上の家庭が蓄えていた食糧の全てを失った。また、調査が実施された日には、3割以上の家庭で食糧が底を突きた状態。さらに4割以上の家庭では1日から7日分の食糧しか残っていないという。加えて、9割近くの家庭では収入の大部分を食糧に充てている。

ケイ所長は「食糧不足は極めて深刻な問題。人々は空腹がひどく、生活の建て直しまで考えが回らない状況です。」と警告を発した。今までWFPは73万3490人の被災者に支援を行ったが、調査結果を受け、支援対象を拡げることを決定。来年の4月まで924,000人の被害者に対して緊急支援を行う。ケイ所長は、最近支援金を拠出したイギリスやオーストラリア政府に感謝の意を述べた。が、支援に必要な1億1,200万ドルのうち、未だに約半分が不足している。

モンスーンによる大雨のため、デルタ地帯周辺への支援物資輸送が難航している。サイクロン被害の深刻さは、2004年のインド洋における大津波に匹敵する。