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パキスタン 洪水から100日経過

パキスタンを襲った大水はひきつつあり、被災者たちは再建と復興について考えられるようになってきた。しかし、未だに広範囲が浸水しており、寸断された地域は、今なお緊急食糧支援の配給に頼らざるを得ない状況だ。



WFP/Geoff Pinnock

 この数十年で最悪の洪水が発生してから、100日が経過した。最も緊急な事態は脱し、再建や復興の段階に入ったと考えてしまいがちだ。確かに、洪水がひいた北部の数か所においては再建や復興が始まってきている。しかし、その他の地域においては未だに緊急事態が続いている。

 国土の非常に広い面積を占める部分が今なお浸水しているため、多くの人々が堤防や土手の上で生活し、定期的に食糧を手に入れることができない状況だ。食糧は空輸するかボートやホバークラフトで運ぶしかない。

 特に、南部のシンド州では、大部分が三か月以上浸水したままとなっており、約100万人がキャンプ暮らしをしている。

 WFPは、10月、パキスタンの各地で620万人に食糧を配給した。今月は750万人に配給する予定である。

 この中には、堤防の上や浸水している場所で暮している人々などへの緊急支援が含まれるが、これからは、生活の再建のための復興支援を拡大する予定だ。

パンジャブ州やバロチスタン州などでは、洪水によって避難していた人々が自分たちの村に帰ってきている。このような人々500万人に対し、WFPはパキスタン全土で、生活再建のための支援パッケージを配給する予定だ。

 北部のカイバル・パシュトゥンハ州では、すでに再建に向けた作業が開始された。住民たちは作物を植え直し、破壊された村や学校、病院、産業の再建をはじめた。

 WFPは、住民たちが道路と橋を再建し、農業を再開できるように、食糧を配給している。最も大きな被害を受けた9万人以上が、再建のための労働をする対価としてWFPから食糧を受け取った。11月には75万人が、このような活動に参加することになっている。

 パキスタン北部では、冬を迎えると、雪が道路を覆い通行不可能となる。そうなる前に、食糧を事前配給しておくことが重要だ。すでに13万3千人が、冬の分の配給を受け取り、備蓄している。カイバル・パシュトゥンハ州では今月、さらに多くの人々が冬の分の食糧の事前配給を受けることになっている。

 洪水から100日が経過し、災害の被害規模がより明確になってきた。それに伴い、必要とされる支援の大きさも明らかになってきた。

 WFPは今週、総額5億9600万ドルかかるパキスタンでの緊急支援活動に対して、アメリカから9000万ドルの支援金を受け取った。これにより、資金難で被災者に対する食糧配給を減らさなければならないという事態は免れた。