国連WFP、資金の枯渇でケニアの難民への食料配給をさらに削減へ
10月以降、難民は全量配給の52%しか受け取ることができなくなります。この削減により、国連WFPは残りの食料と現金の支給の継続期間を2021年12月まで伸ばすことができますが、その後、さらなる資金が得られなければ、すべての難民への食料支援が完全に停止します。 国連WFPは2018年以降、難民に対して1人が1日に最低限必要とする完全な量の配給を提供できておらず、2020年10月には配給を80%から60%に削減せざるを得ませんでした。
「すでに非常に弱い立場にある家族への食料支援を削減することは、心が痛む決断です。最近、政府が干ばつ緊急事態を宣言したこともあり、なおさらです。資金不足のため、国連WFPには選択肢がありません。これは明らかに最終手段です」国連WFPケニア事務所代表のローレン・ランディス代表は述べています。
国連WFPは、ダダーブ、カクマ、カロベエイ居住区の難民に今後6カ月間で完全な食料配給を行うために、4,040万米ドルを緊急に求めています。このうち、2,390万米ドルは現金給付の形で難民に直接提供され、1,430万米ドルは主にケニアで購入される食料に充てられます。120万米ドルで5歳未満の子供と妊娠中または授乳中の母親に栄養不良の治療と予防のための特別な食品を提供し、100万米ドルはキャンプ全体の学校の子どもたちに給食を提供します。
国連WFPはケニア政府やその他のパートナーと協力して、食料支援に加えて、難民の自立の機会を提供しています。例えば、キッチンガーデンを設立して新鮮な食品を栽培し、配給を補ったり、販売して収入を得たりしています。適切なツールがあれば、難民は自分たちの生活を改善し、その過程で地域経済に貢献することができます。干ばつが続いているため、これらの支援メカニズムが機能しなくなる恐れがあり、難民はこれまで以上に食料支援に頼るようになり、栄養不良の危険にさらされる人が増えています。
「国連WFPは、現在、新型コロナウィルス感染症のパンデミック、気候変動、紛争などにより、世界中で非常に多くのニーズがあることを認識しています」とランディス氏は付け加えます。「しかし、ケニアと国際社会が持続可能な解決策の模索を続ける中で、ケニアの難民は支援と安定を緊急に必要としています。」
国連WFPは、ドナーに新たな貢献を促す一方で、難民に寄り添ってきたドナーのカナダ、欧州連合(EU)、ドイツ、日本、韓国、サウジアラビア、イギリス、アメリカに感謝します。
包括的難民支援枠組み(CRRF)には、ケニアの負担を軽減するために、国際社会が難民の緊急の人道的ニーズに応えるというコミットメントが盛り込まれています。難民の受け入れ国の政府とその善意を支え、開発の成果を損なわないためには、さらなる支援が必要です。国連WFPは、難民への適切かつ継続的な食料・栄養支援に必要なリソースを提供するために、ドナーに引き続き寛大な支援を期待しています。
# # #
WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。