アンゴラ南西部の干ばつによる深刻な飢餓
「水と牛の放牧地を求めて、他の州や隣国のナミビアへの家族の移住が国の南部で確認されている」と、国連WFPのアンゴラ事務のミケーレ・ムッソーニ代表は述べています。「これらの地域は、気候変動の壊滅的な影響を受けており、今回の干ばつは、弱い立場にある人びとの食料安全保障と栄養を脅かすものです。」
食料価格の高騰や、作物に甚大な被害をもたらしているバッタによる蝗害は、干ばつの影響をさらに強め、人びとが栄養価の高い食料にアクセスすることを妨げています。今後数ヶ月、伝統的に作物の収穫期前に最も食料が足りなくなるリーンシーズンにあたる2022年10月から3月の間に、飢餓に苦しむ人びとの数が158万人に達し、状況は悪化すると考えられます。
また、この干ばつの影響で、急性栄養不良に陥っている、または今後12カ月間に陥る可能性のある5歳未満の子どもは11万4,000人に上り、身体的・精神的な発達に深刻な影響を及ぼしています。
国連WFPアンゴラ事務所は、干ばつ対応を支援するため、ウイラ州とクネネ州の州当局と協力して、急性栄養不良の治療と予防を強化する活動を開始し、他の干ばつ被災地へのさらなる拡大のための資源確保に努めています。2021年10月から2022年5月までの期間に、被災した6つの州(ベングエラ(Benguela)、クネネ(Cunene)、フアンボ(Huambo)、ウイラ(Huila)、クアンザスル(Kuanza Sul)、ナミベ(Namibe))に栄養支援活動を拡大するために、国連WFPは630万米ドルを必要としています。
国連WFPの支援は、省庁間の干ばつタスクフォースを通じて調整され、栄養、脆弱性分析とマッピング、サプライチェーンとオペレーション管理に関する支援が含まれます。国連WFPは、政府が州レベルで食料安全保障と栄養の調整メカニズムを立ち上げるのを支援し、食料支援を含む他の支援の可能性についても検討しています。
国連WFPは、国家および州レベルで政府を支援し、アンゴラの国家開発計画に沿って、緊急対応行動を強靭性および開発支援と結びつけることが緊急に必要であると強調しています。
IPC分析は、欧州連合(EU)が資金提供するFRESANプログラム(Strengthening Resilience and Food and Nutrition Security in Angola)の一環で、農業水産省が国連食糧農業機関(FAO)、国連児童基金(UNICEF)、国連WFPの技術支援を受けて、アンゴラ南西部の17の自治体で実施したものです。
総合的食料安全保障レベル分類 (IPC)分析はこちらをご覧ください。
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WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。