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知花くららさん、エチオピアを訪問

知花くららさん、エチオピアを訪問
, WFP日本_レポート

WFPオフィシャルサポーターの知花くららさんが2月、エチオピアを訪問し、国連WFPの母子栄養支援プログラムと学校給食プログラムを視察しました。

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© WFP/Stephanie Savariaud

国連WFPはエチオピアにおいて、干ばつ被災者や難民、栄養不足の状態にある母子や、学童など約700万人を対象に食糧支援を行っています。今回、知花さんが訪れたのは、首都アディスアベバから約300キロ北部にある、ラリベラ近郊。1日目は母子栄養支援が行われていた保健所を訪れました。

エチオピアでは10人にひとりの赤ちゃんが、5歳の誕生日を迎える前に亡くなり、その6割近くは、栄養不良が一因となっています。国連WFPとユニセフは、同国政府と連携し、中程度の栄養不良の子どもや、妊婦、授乳中の母親を対象として、政府の国家栄養計画に沿う形で、栄養支援を実施しています。2012年には50万人あまりに、トウモロコシと大豆の栄養強化ブレンド粉と植物油を配布しました。

知花さんは保健所で、食糧を受け取りにやってきた母親の一人、アスレフ・シサイさん(30)に「お子さんの栄養状態に変化はありましたか?」なとど質問。1歳半になる息子メルカム・カサ君を抱いたアスレフさんは、「以前は子どもは体調が悪く体重も増えませんでした。でも、ここに来るようになってからは健康状態がチェックできるようになり、もらった食糧を教わった方法で調理して食べさせるようになってから、健康状態がよくなりました。」と話しました。

ここでは、食糧配給だけでなく、毎月の健診、健康相談、母親を対象とする栄養教育なども行っています。知花さんは栄養教育を受ける母親たちの姿を熱心に見守っていました。その後、知花さんは、受け取った食糧をどのように調理するのか見るために、アスレフさんの家を訪れました。夫は遠く離れた町に出稼ぎに出ていて、帰れるのは半年に一度。その留守を預かり子どもたちを一生懸命に育てている姿に、知花さんは「母親はすごい」と感心していました。

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© WFP/Stephanie Savariaud

2日目は小学校を訪れ、学校給食の現場を視察しました。知花さんが小学校に到着すると、子どもたちは手をたたいて訪問を歓迎し、ダンスを披露してくれました。エチオピアの成人識字率は30%。エチオピア政府は2015年までに初等教育の完全普及を目指しています。現在の小学生の就学率は84%で、国連WFPは牧畜地帯など食糧難に陥りがちで、就学率が低い地域の小学校で、およそ65万人を対象に、温かい給食を提供しています。給食は、トウモロコシと大豆の粉などで作られる栄養たっぷりのお粥です。原材料はエチオピア産。地産地消の給食です。

知花さんは校長先生から説明を受けると、調理場所となっている小屋の中で地元の女性二人を手伝い、一緒に給食を作りました。10時になると子どもたちが給食をもらいに集まってきます。知花さんは配膳のお手伝いもし、子どもたちは、3~4人ごとに一皿ずつ盛り付けられたお粥を、仲良く分け合って食べていました。

知花さんは給食を食べる子どもたちの隣に座り、「給食おいしい?」「夢は何?」などと質問。子どもたちは「うん、おいしい」、「先生になりたい」などと目を輝かせて答えていました。

「国連WFPの学校給食に恋をしました」という知花さん。「エチオピアには干ばつなどがあって人々のおかれた環境は厳しいけれども、国連WFPの学校給食によって、より多くの子どもたちが学校に行けるようになっています。また、自分たちが幼いころ学校に行くことがかなわなかった両親も、自分たちの子どもが学校に行くことを奨励しています。子どもたちは学校に行くことで勉強をする機会が与えられ、たくさんの将来への夢を持つことができるようになっています」と知花さん。「学校の校庭を駆け回る子どもたちの姿を見ていて、ここには希望がある、と強く思いました。」と締めくくってくれました。

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© WFP/Stephanie Savariaud