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シエラレオネでの国連WFPの活動に対する日本政府の支援 ~エボラ出血熱対策から栄養支援まで~

シエラレオネでの国連WFPの活動に対する日本政府の支援 ~エボラ出血熱対策から栄養支援まで~
, WFP日本_レポート

日本政府は、国連WFPのシエラレオネにおける活動に対して、多大な支援をしてくださっており、2014年10月現在、日本は最大の拠出国です。

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シエラレオネ西部のエボラ熱流行地における食糧配布。日本からの支援金を用い、妊産婦、授乳中の母親、5歳以下の子どもを対象に栄養強化食品を配布している。©WFP

日本政府の国連WFP支援で大きな成果を挙げていることのひとつが、エボラ出血熱対策です。

国連WFPは、エボラ出血熱の主流行地であるギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国で、患者やその家族、隔離地区の住民などに対する緊急食糧支援を拡大するとともに、エボラウイルスの感染拡大防止に取り組むさまざまな人道支援機関に対する物資輸送活動のサポートを強化しています。

シエラレオネのエボラ出血熱流行地において、国連WFPは、医療施設にいる患者や退院した元患者、その家族、隔離地域の世帯などに支援を行っています。2014年9月には、1,151トンの食糧を20万人以上に届けました。

国連WFPがシエラレオネで行っているエボラ熱対策としての支援活動には、日本政府からの拠出金も使われています。日本政府からの5万7,000ドルの支援により、ケネマ、カイフランの妊産婦および5歳以下の子どもを中心に、4,800人の患者およびその家族に対する90日間の緊急食糧および栄養支援が可能となりました。

また、日本政府からの支援は、エボラ出血熱発生国における国連人道支援航空サービス(United Nations Humanitarian Air Service、略称UNHAS)という旅客・物資の航空輸送サービスにも使われており、人道支援関係者や支援物資を運ぶことに大きく役立っています。

また、日本政府からの支援はエボラ熱対策以外の支援活動にも活用されています。

2013年、日本政府はシエラレオネでの国連WFPの栄養強化活動への支援を開始しました。日本からの拠出金により、シエラレオネ政府保健省、国際協力機構(JICA)と国連WFPは、保健所で働く人に対して研修を実施しています。栄養不良の診断法、栄養強化食品の保管や配布などについて学ぶ講座で、保健従事者の能力を向上させて、栄養状態の改善をはかるものです。さらに、国連WFPは日本からの支援金を用い、妊産婦や乳幼児35,000人を対象として栄養強化食品を配布しています。

生後6か月で重度の栄養不良と診断されたエッサちゃんは、国連WFPの栄養強化食品を食べ始めてから回復に向かい、1歳になるまでに栄養不良を脱することができました。エッサちゃんの祖母ヤボムさんは「国連WFPと日本からの支援がなければ、今頃エッサは生きていなかったかもしれません」と話しています。

国連WFP シエラレオネ事務所副代表を務める日本人職員の焼家直絵は、「日本のご支援により、JICAとの栄養改善に向けた連携や、栄養不良にある女性や女児の栄養強化を行い、両親の間で、栄養に関する理解を深める成果を上げることができました 。エボラ緊急食糧支援にもいち早くご対応頂きまして、感謝しております」と話しています。