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紛争で40万人が流入、竹下景子さんがスーダンの難民キャンプを視察
, WFP日本_レポート
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WFP/Ala Kheir

スーダンは、数十年もの間、数々の内戦や紛争を経験しており、現在も西部のダルフール地域などで戦闘が続いています。また2013年末に南スーダンで始まった紛争以来40万以上もの難民が押し寄せています。更に、慢性的な貧困、自然災害、経済の悪化などにより、スーダンでは人口の46.5%が貧困層に属し、4人に1人が栄養不良に陥っています。そのような中、国連WFPはスーダン各地に計18事務所を構え、計1,155人の職員を擁し、緊急支援から復興支援まで、幅広く活動しています。

初めに訪れたのは、首都ハルツームから車で約6時間、南部の白ナイル州・コスティ。コスティには、国連WFPの食糧倉庫があり、ここから、スーダン国内各地に加え、陸路でのアクセスが困難な南スーダンで配布する食糧も運ばれて行きます。コスティにある計8つの倉庫では計4万トンもの保管が可能で、国連WFPの職員がチームワークのもとスムーズに活動地に届くよう管理しています。

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M.Kuroyanagi

翌日は、更に南に車で悪路を2時間かけて、南スーダンとの国境付近にある白ナイル州の2つの難民キャンプ(ホールエルワレル難民キャンプ、ウムサングール難民キャンプ)を訪問。竹下さんにとっても難民キャンプの視察は初めてです。白ナイル州に8つあるキャンプの中でも最大のホールエルワレルキャンプには、居住エリア、食糧配給所、食糧倉庫、診療所などがあり、南スーダンからの難民4万6千人以上が住んでいます(2017年10月時点)。

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WFP/Ala Kheir
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WFP/Ala Kheir

母子栄養支援のための診療所には多くの母親や赤ちゃんが集まっており、身長・体重測定や栄養状態のチェックを受け、栄養強化ペーストを受け取っていました。

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WFP/Ala Kheir

難民の方の声 トレーザワンさん(28歳) 5人の子どもがいます。紛争から逃れて今年の8月にキャンプに到着しました。国連WFPの支援のおかげで子どもの栄養状態はよくなりましたが、マラリアのような病気にはかかってしまいます。南スーダンに平和が戻ればすぐに帰りたいです。

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WFP/Ala Kheir

今年に入ってからは毎月平均2万人以上の人がスーダンに逃れてきており、キャンプ内の支援も、保健・衛生・教育など、多くが追い付いていません。また、難民受け入れ側となる地元コミュニティも貧しく、支援も無いなか負担を強いられているという不満も出てきています。一方で、「元は一つの国だったのだから、南スーダン人は我々の家族のようなもの。何とか支えていきたい」というスーダン人の声も聞かれました。 竹下さんは「紛争は、当事国だけでなく周辺国にも甚大な影響を及ぼすため、難民だけではなく地元コミュニティの要望や思いも汲み取りながら丁寧に継続的に活動を行うことが必要だと感じました。過酷な経験を経てもたくましく生きている人々に会い、私も支援を続けていこうと決意を新たにしました」と話しました。

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WFP/Ala Kheir

学校給食支援の視察のため、北コルドファン州の2つの学校も訪れました。国連WFPは、スーダン国内の、主に紛争の影響を受けた地域や農村部などで学校給食支援を行っています。朝ご飯はお茶だけという子も多く、暑いなか2時間歩いてくる子もおり、皆な給食が待ちきれません。またスーダンでは女子は学校へ行くことが推奨されない地域もあり就学率が低くなりがちですが、訪問した学校は給食のおかげで男女数はほぼ同数でした。 竹下さんは「将来スーダンを支える力となってくれる子どもたち。しっかり食べて元気に成長してほしいと心から願います」と語りました。

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M.Kuroyanagi

スーダン視察のレポートは、「国連WFPニュースVol.54」でもお読みいただけます

視察の様子をまとめたムービー(約10分)をこちらからご覧いただけます。

国連WFPでは、飢餓のない世界をめざして、毎年約80カ国で支援活動を行っております。 皆様のあたたかいご支援をよろしくお願いします。