ソマリアの干ばつ:気候危機と紛争が飢餓を引き起こす中での、命を守るための闘い
「ダルフール危機が最悪だった時以来、経験したことのないような絶望感があります」と語るのは、ローラ・ターナー国連WFPソマリア国事務所副代表。
「著しく悪化しています」
ソマリアの湾岸地域のバイドアとブルハカバで今後数ヶ月中に飢きんが発生すると予測されており、国連WFPは命を守るための時間との闘いに直面しています。ソマリアは、過去40年間で最悪の干ばつに苦しんでいるアフリカの角と呼ばれる地域の国の一つです。
「私たちは今、雨季の真っ只中にいますが、実際に雨は降っていません」と、武装した護衛に守られるガルカヨの町でターナー副代表は語ります。「私たちは今、また一つ植え付けと収穫のサイクルを逃そうとしています。その度に、私たちが支援する人々、さらに私たちが定期的に支援を届けられない場所では、状況は刻々と悪化しています」
今年、国連WFPとそのパートナーは、前例のない規模の対応により、巨大な悲劇になりかねない状況を、今のところ何とか食い止めています。
「今のところ飢きんは何とかしのいでいますが、まだ脱したわけではありません」とターナー副代表は言います。ソマリア最大の支援機関として、「国連WFPは食料と現金による支援を維持することができ、その数は先月で410万人に到達しました」。
しかし、「栄養不良は指数関数的に増加しており、死亡率も著しく増加しています。現時点で飢きん宣言を回避しているのは、実際に食料が入手可能だからであり、これは国連WFPと食料安全保障クラスターのパートナーによって提供された支援のおかげです。」
2011年に飢きんが宣言されたとき、「記録された死者の半分以上は5歳未満の子どもたちでした」とターナー副代表は言います。
彼女は、現在国内避難民のためのキャンプにいる子どもたちが、栄養不良のために「生涯にわたる認知的影響と低発達」の危険にさらされていることを危惧しています。
ソマリア:アフリカの角の干ばつにあえぐ女性や子どもたち
「子どもたちには栄養摂取を健康的なレベルまで引き上げるための特別な食品を、家族にはモバイルマネー(現金支給)と商品券を通じて食料配給を行い、家族全員が健康で栄養のある食料消費を維持できるようにしています」と、ターナー副代表は付け加えます。「また、子どもたちが保健・栄養サービスを受けられるようにし、病気や衛生、脱水症状に対するサポートを行います。」
現在、国連WFPは救援・復興活動を通じて、毎月約6,000万ドルを全国に配布しています。
「国連WFPはここ数カ月間に多額の財政支援を受けてきました。これまでのところ、私たちは支援を2倍以上に増やすことができ、毎月400万人以上の人々に(緊急)支援を提供し、50万人に栄養支援を提供しています」と、ターナー副代表は述べます。「これにより、各省庁の対応に大きな力を与えることができましたが、物資は年末にはほとんど使い果たされるでしょう」
さらに彼女は続けます。「水、保健、重度の栄養不良の治療に関する取り組みを主導する他の機関はより少ない資金で活動していますが、死亡率の要因を取り除くために同様に重要です。私たちは、他の機関と緊密に連携し、統合的な対応を行っています」。
紛争はどの程度障壁となっているのでしょうか?
「ソマリアは何世代にもわたって治安の悪さに悩まされてきましたが、現在では気候変動の影響と世界市場の変動により大きく揺さぶられています」とターナー副代表は言います。「しかし、治安の悪さは現実的な障壁です。非国家武装集団や輸送手段の欠如によって影響を受けている地域は飢きんに陥ると予測され、直接的な因果関係があるのです」。
国連WFPが管理する国連人道支援航空サービスは、ソマリアにおいて広範囲な「固定翼機」による支援を行っています。ここ数週間は、滑走路のない多くの場所にもヘリコプターでアクセスできるようになりました。
「私たちは、人命が失われないようにする必要があり、そのためにあらゆる手段を講じています」とターナー副代表は言います。「また、パートナーと協力してコミュニティの回復力を強化し、離散民やビジネスコミュニティと密接に協力して家族を支え、将来同様の危機を軽減するためのシステムに投資することで、次に起こる困難への対応も準備を進めています」。
「私たちを支援してくれたドナーの皆様に心から感謝しており、今後も寛大な支援を頂けることを願っています」と彼女は付け加えました。