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10月16日世界食料デーに「WFPチャリティー エッセイコンテスト2023」表彰式開催

19,052通から「WFP賞」が決定~審査委員長 湯川れい子さん、特別審査員 広瀬アリスさん、ふなっしーさんより表彰~
, 国連WFP協会
charityessay2023
(c)JAWFP

認定NPO法人 国連WFP協会(横浜市)は、「世界食料デー」当日である10月16日(月)に「WFPチャリティーエッセイコンテスト2023」の表彰式を開催しました。応募総数は19,052作品。最優秀賞の「WFP賞」と各賞の受賞者を、エッセイを審査したふなっしーさん、広瀬アリスさん、湯川れい子さんらが表彰し、世界の食料に関して皆が考える「世界食料デー」にふさわしい式となりました。

今年は「未来につなぐ 思い出ごはん」をテーマに、7月1日~9月4日の間、小学4年生から大人まで幅広い世代を対象に作品を募集。応募1作品につき途上国の給食2人分にあたる60円が寄付協力企業(※)より国連WFPに寄付される仕組みとなっており、寄付総額は1,143,120円、38,104人の子どもたちへの学校給食支援につながりました。

表彰式冒頭、支援を行うWFP国連世界食糧計画日本事務所の津村康博代表が挨拶をしました。15年に及ぶアフリカでの食料支援の経験に触れ、「コロナ禍で長らく中断されていた学校給食が1年ぶりに再開された時、子どもたちがとても喜び、学校給食の大切さを改めて実感した。」と説明。「世界食料デーの今日、受賞した作品に触れながら、日本と世界の、子どもたちの未来をつなぐ「食」の大切さについて思いをはせてほしい。」とよびかけました。

審査委員長を務める音楽評論家の湯川れい子さんは「ウクライナに加え、今朝のニュースでもパレスチナ・イスラエル問題、皆さまも様々な思いを持ったと思う。そのような世界の中読ませていただいたが、一番多かったのは“幸せなご飯”の思い出。私も胸がジーンと熱くなり、涙をこぼす作品が多かった。これからもおいしいご飯について書ける日本であって欲しい、平和な日本であってほしい、今年ほどそう思ったことはない。」と語りました。

特別審査員の広瀬アリスさんは、審査員特別賞中高生部門の作品のコメントとして「わたしの母は今でも、栄養を考えた作り置きご飯を作りに家にきてくれることがある。忙しくなると忘れてしまいがちだが、これからはいろんな形で母に愛情を返したい」と語りました。湯川さんはじめ、特別審査員を務めたふなっしーさん、審査員の忍足謙朗さん、三國清三さん、本田亮さんが各賞の受賞者に賞状と賞品を手渡しました。

最優秀賞となる「WFP賞」を受賞したのは、大阪府在住の中田花鈴さんの「お弁当」。中学2年生の時にお母さんが作ってくれたお弁当の思い出をつづりました。(別紙に全文掲載)

中田さんは「このエッセイは母と体験した大事な思い出の一つ。このエッセイを読んだみなさんの気持ちが明るくなり、お母さんや家族の大切さ、ご飯を食べられることのありがたさを感じていただけたら嬉しい」とコメントを寄せました。当日は、竹下景子さんによるWFP賞受賞作品の朗読がVTRで行われました。

また応募数が最も多い学校・団体に贈られる「WFP学校給食賞」には、応募数が1,300通を超えた学校法人四天王寺学園 四天王寺高等学校中学校が選ばれました。

※日清食品ホールディングス株式会社、三菱商事株式会社

<開催概要>

【テーマ】 「未来につなぐ、思い出ごはん」【題名】 自由

【部門】 ①小学生部門(4・5・6年生) ②中学生・高校生部門 ③18歳以上部門

【募集期間】 2023年7月1日(土)~9月4日(月)

【各賞】 ①WFP 賞(最優秀作品)1名 ②各部門賞 1名 ③審査員特別賞 各部門1名 

④佳作 各部門5名 ⑦WFP学校給食賞(応募数上位の学校・団体)

【発表】 2023年10月16日(月)

【賞品】 WFP 賞・部門賞・審査員特別賞、WFP学校給食賞受賞校・団体には表彰式にて賞状と賞品を進呈。佳作受賞者には郵送。

【応募総数】19,052通

【寄付総額】1,143,120円

 

◎入賞作品および審査員の各コメントは、専用ウェブサイト(https://www.wfpessay.jp/2023/result.html)に掲載しています。

◎表彰式のアーカイブ配信中です。 https://www.youtube.com/watch?v=tng4_3zDZU0

WFP賞

大阪府 (関西外語専門学校国際高等課程 2年)

中田 花鈴 (なかた かりん)さん

お弁当

 私にはお弁当にいい思い出がある。私が中学2年生のころの話だ。私は、ある理由で仲が良かった友達とケンカをしてしまい、それがクラス中に広がって、悪いウワサを立てられてしまった。それがきっかけで学校にも行けなくなった。実は私の家は母子家庭で、母が朝早くから仕事に行くので、母には学校のことは言わず、いつも内緒で学校を休んでいた。だから母は、私が学校を休んでいるとも知らず、毎朝お弁当を作ってくれていた。「今日もしっかりお昼食べて、頑張ってね」と。そのお弁当を見るたび、胸がすごく痛んだのを今でもはっきり覚えている。だが、ある日、気持ちがものすごく辛くなって、このままではダメだと思い、母に全てを話すことを決心した。話すまでに時間がすごくかかった。自分が皆から嫌われているなんて言いたくなかった。恥ずかしい気持ちでいっぱいだった。だけど母は私の話を最後まで聞いて、そして抱きしめてくれた。話をした次の日、私は学校に行くことにした。そしてお昼の時間、いつものようにお弁当を開けると、一枚のメモが入っていた。そこには、〝ママはいつでも味方だよ。今日は花鈴の好きなハンバーグを入れたよ〟と書いてあった。私は涙が止まらなかった。こんなにも胸が熱くなったのは初めてな気がした。私は泣きながらお弁当を食べた。こんなにもおいしかったんだと感動した。今までで一番おいしいお弁当だった。あの時の母が作ってくれたお弁当とメモは私の背中をおしてくれた気がした。今でも辛いことがあればこの時のことを思い出している。母の力はやっぱりすごいんだと思った。

 

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