資金難により国連WFPが南スーダンでの食料支援を削減
国連WFPは、ドナーからの寛大な寄付により、何百万人もの人々に命を救う支援を行うことができましたが、危機的状況にある地域に住む多くの脆弱な人々は、依然として最も高いレベルの食料不安に苦しんでおり、持続的な食料支援がなければ生きていけない状況にあります。
10月より、ワウ (Wau)、ジュバ (Juba)、ボル南 (Bor South) のキャンプで避難生活を送る10万6,000人は、今後3カ月間、年明けまで毎月の食料配給を受けることができなくなります。国連WFPは2022年1月から9月まで、これらのキャンプの国内避難民を対象とした毎月の食料支援を再開する予定です。
「厳しい時には抜本的な対策が必要です。餓死の危機に瀕し、食料へのアクセスが低下すれば再び壊滅的な状況に陥る危険性のある人々の重要なニーズを満たすために、このような苦渋の決断を下し、限られた資源を利用することを余儀なくされています。」と国連WFP南スーダン事務所代表のマシュー・ホリングワースは述べています。
「このまま資金が減り続ければ、脆弱なコミュニティのニーズが利用可能な資金を上回り続けるため、さらなる削減を余儀なくされるかもしれません」とホリングワース代表は述べています。今後4ヶ月間、国連WFPは十分な量の食料援助を提供するために、さらに1億5400万米ドルを必要としています。
今回の3カ月間の支援停止は、国連WFPが4月に発表した全キャンプを対象とした食料支援の削減の一環です。これにより、70万人の難民・国内避難民が国連WFPの食料配給の半分のカロリーしか摂取できなくなりました。完全な食料配給では、1人当たりの2,100キロカロリーに相当する穀物、豆類、植物油、塩などが含まれています。国連WFPとパートナーは、この削減を実施する前に、影響を受けるコミュニティに対して準備をするようキャンペーンを行いました。
国連WFPは、ピボル (Pibor)、アコボ (Akobo)、トンジ北 (Tonj North)、トンジ南 (Tonj South)、トンジ東 (Tonj East)、アウェイル南 (Aweil South)、ボル南 (Bor South)、トゥウィク東 (Twic East)、ドゥク(Duk)、アヤド(Ayod)など、人々が緊急または壊滅的なレベルの飢餓に陥っており、支援が届きにくい10の郡で、緊急かつ命を救うための食料支援を優先的に行っています。
キャンプで生活する生後6ヶ月から2歳までの母親と子どもたちは、栄養不良の予防と治療のための栄養支援を引き続き受けられます。
南スーダンの食料不安はここ数年で増加しており、現在、同国の人口の60%以上が影響を受けています。
# # #
WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。