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WFP学校給食支援の公共広告キャンペーン開始

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横浜発 ― WFP 国連世界食糧計画が途上国で行なっている学校給食を支援する公共広告がAC公共広告機構の支援キャンペーンのテーマとして選ばれ、新聞、雑誌、ラジオ、テレビを通じて展開されることになった。

広告作品はWFPが給食として配布している栄養強化ビスケットをテーマにしている。このビスケットには14種のミネラル・ビタミンが補強されており、栄養が詰まっている。広告では「一枚のビスケットが、未来へのチケットになる」というキャッチフレーズのもと、ビスケットでできた机で学ぶ子どもたちが登場。いかに学校給食が教育機会を拡大しているかを表現している。

WFP日本事務所代表の玉村美保子は、「AC公共広告機構には多大なるご支援をいただき、大変感謝しております。世界から子どもの飢餓を撲滅するために我々は日々活動を続けております。この広告キャンペーンにより、日本の皆様からより一層のご支援をいただけると期待しています」と述べた。

撮影は、栄養失調の子どもを多く抱えるインドネシアで行なわれた。インドネシアでは、子どものおよそ半分が鉄分不足による貧血やビタミンA欠乏症に陥っており、その結果として知能レベルに遅れが見られている子どももいた。しかし、WFPの栄養強化ビスケットを食べている子どもたちを調べてみたところ、ビスケットの配給前は全体の24%が貧血だったのに対し、配給するようになってからは10%に下がり、また知能レベルが著しく上昇したことが明らかになった。

広告の企画・制作は電通が担当。また、テレビ・ラジオCMのナレーションは、アカデミー賞を受賞したクリント・イーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」の演技で世界の賞賛を受けた著名な俳優、二宮和也さんに担当していただいた。

公共広告キャンペーンは7月1日より、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、そして交通広告を通じて展開される。

AC公共広告機構は、公共広告を通して社会と公共の福祉に貢献することを目的とする機構。1300を越えるメディア・広告・一般企業が会員となり、構成されている。同機構が制作した公共広告は、会員のメディア各社により、無償で掲載・放送される。

WFPの学校給食は40年以上の歴史を持ち、途上国で学校給食を配給している組織としては世界最大となっている。貧困に苦しむ国では、栄養価の高い学校給食は子どもたちを学校に通わせる動機付けとなる。また、給食を食べることによって授業中の子どもたちの集中力が上がり、学業成績も向上する。2006年、WFPは71ヶ国で2,020万人の子どもたちに学校給食を提供した。2008年末には、対象人数を5,000万人まで広げる目標を掲げている。