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WFP声明文 G8開発大臣会合を受け飢餓対策への緊急支援を呼びかけ

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ローマ発

WFP国連世界食糧計画のジョゼット・シーラン事務局長は、ローマで開催されたG8開発大臣会合にて、世界中の飢餓で苦しむ人々の存在を忘れないよう、各国へ呼びかけた。WFPは国連分担金を受け取っておらず、運営費の全てを任意の拠出金に頼っている。

「私たちは飢餓に苦しむ人々のことを忘れてはなりません。そしてその人たちへの支援を削減してはなりません。最も弱い立場に置かれているこういった人々は、経済危機や食糧価格高騰という二つの深刻な要因により、さらに苦しい生活を強いられています。飢餓問題は深刻な情勢不安の原因ともなり、世界の平和や安全保障に大きな影響を与えるおそれがあるのです。」

「世界の6人に1人が飢えに苦しみ、6秒に1人の子どもが飢餓を原因として亡くなっています。そしてサハラ砂漠以南の8割の国々では昨年に比べて食糧価格が上昇しており、貧しい人々はまさに私たちが生きている間に起こりうる最大の危機の一つに直面しているのです。私たちは、子ども時代の飢餓がその人の一生に影響を及ぼすこと、この危機の中で子どもたちが充分な栄養を摂ることができなければ、次世代の損失は計り知れないものになるということを忘れてはなりません。」

「WFPは、国際連合食糧農業機関(FAO)と国際農業開発基金(IFAD)が推進する、2050年までに世界の食糧生産量を二倍にするという計画を支援します。ノーベル賞を受賞した経済学者、アマルティア・セン博士が述べたように、飢餓は個人の食糧へのアクセスの問題です。十分な食糧がないとき、人々は暴動を起こすか、食糧を求めて難民化するか、果てには死亡するしかありません。これら全て、決してあってはならない選択肢です。」

「世界は大恐慌の直後にWFPなどの機関を設立しました。これらの機関は、人々が危機にある時にこそ、その機能を―縮小するのではなく―拡大させるべく設立されたはずです。世界の食糧支援量はここ20年間で最低のレベルに減少しています。私たちは先例を見ない人道危機を回避するために支援を拡大する必要があります。飢餓人口が劇的に増加しているこの時に、WFPへの拠出金を減らさらないで下さい。WFPは助けが必要な時、支援を拡大する能力を証明してきました。そしてWFPの支援は、受益国の飢餓撲滅への長期的な開発政策にも繋がるということも、ご存知の通りです。」