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中東全域で避難拡大と供給路逼迫に伴い、活動拡大を準備

これは、ジュネーブの国連欧州本部で本日行われた記者会見で、WFP(世界食糧計画)中東・北アフリカ・東欧地域サミール・アブデルジャベール局長(カイロからZoomで発言)が述べた内容の要約です。引用部分は同氏に帰属します。

中東地域情勢について

【ジュネーブ】中東全域の人道状況は、進行中の治安情勢の変化によって急速に変わりつつあります。WFPは当地ですでに活動しており、状況の悪化に応じて規模を拡大する準備が整っております。地域全体で緊急事態への備えを発動しており、迅速に対応することができます。

WFPの各事務所はイラン、トルコ、イラク、シリア、レバノン、ヨルダン、イエメン、パレスチナ、アルメニアを含む各国において、避難が増加した場合に速やかに活動を拡大できるよう準備を進めています。

レバノンでは、すでに地元当局と連携して緊急対策を開始し、暴力によって避難を余儀なくされた人びとに食料支援などを提供しています。

この紛争が商業海運や航空移動に及ぼす影響が高まっており、WFPが運営する人道支援の物流網、職員の移動、そして物流計画に大きな負担がかかっています。

現時点でWFPは、中東で危機がさらに拡大した場合、初期の3か月間の緊急対応を維持するために少なくとも2億米ドルが必要になると見積もっています。


レバノンについて

レバノンは避難の発生により、WFPが即応する必要が生じた最初の国となっています。人口移動は流動的で、南レバノン、ベッカー渓谷、ベイルート南部郊外から、避難所や受け入れコミュニティへと移動が続いています。

現在の公式統計では、これまでに約3万人が避難しており、この数字はさらに大幅に増加すると見込んでいます。政府は21の避難所を開設し、WFPは社会問題省、国家当局、人道支援団体と緊密に協力しています。

レバノンの避難所が開設されて数時間以内に、WFPは現地に入り、温かい食事、すぐに食べられる食料、パンを提供し、行き場を失った人びとを支援しました。状況がさらに悪化した場合には最大10万人に支援を届けられるよう、政府と協力して緊急の現金支援制度の立ち上げを進めています。

またレバノン国内で支援しているシリア難民についても懸念しており、現在の困難な状況にもかかわらず支援が継続できるよう、引き続きその重要性を訴えてまいります。


ガザについて

ガザとの国境、すなわち検問所が情勢の悪化の後、閉鎖されていましたが、本日ケロム・シャローム検問所が開くという朗報を受けました。これはWFPにとって極めて重要であり、できる限り迅速に支援物資を搬入する必要があります。

小麦粉は10日分、食料パッケージは2週間半分しか確保されていません。そのため、ガザ地区へ食料を継続的かつ拡大可能な形で供給することを確実にしなければなりません。

もちろん、ガザ地区には商業流通もあり、WFPは現金給付の拡充を図っています。しかし、閉鎖や遅延が続けば、130万人に小麦粉と食料パッケージを提供するため、一般食料支援の配給量を約25%にまで減らさざるを得ないと見込んでいます。


物流について

地域全体で人道支援の供給ラインはますます逼迫しています。地域の安全保障上のリスクの高まりにより、海上輸送が圧迫され、支援物資の配送が妨げられています。

海上アクセスは一段と困難になっています。ホルムズ海峡でのリスクに加え、紅海での再攻撃の脅威が、アジアと中東間の海上輸送を混乱させています。これらの混乱により輸送コストが増加し、配送時間が延び、コンテナの確保が難しくなっています。

湾岸地域の空域閉鎖が続いており、乗務員交代が制限され、人道支援要員のローテーションや緊急派遣が複雑になっています。

空域が閉鎖され、海域も緊張が高まる中、WFPは迅速な対応を迫られています。WFPとパートナー団体は、トルコ、エジプト、ヨルダン、パキスタンの供給業者や輸送ルートへの依存度を高めたり、UAEとレバント地域をつなぐ陸路回廊を可能な範囲で活用したりして対応しています。また、地域の重要なハブであるエジプトの稼働中の港湾やスエズ運河にも依存しています。

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世界食糧計画(WFP) は世界最大の人道支援機関であり、緊急時には命を救い、食料支援を通じて人々が紛争、災害、気候変動の影響から立ち直るための平和と安定、繁栄への道を築いています。

 

トピック

ロジスティックスと輸送ネットワーク 緊急支援 Food assistance

お問い合わせ

世界食糧計画 日本事務所 広報
田中 理子  satoko.tanaka@wfp.org