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「天候保険」プロジェクトでゲイツ財団の支援

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11月17日 ローマ発

「天候保険」プロジェクトでゲイツ財団の支援

WFP 国連世界食糧計画(WFP)と国際農業開発基金(IFAD)は7日、ビル&メリンダ・ゲイツ財団から99万8千米ドルの支援を受け、途上国の貧しい農民を天災から守るための「天候保険」の新プロジェクトを立ち上げた。

天候保険とは、降雨量などの天候の指標が、あらかじめ設定した数値を上回れば(あるいは下回れば)保険金が支払われるという仕組みである。世界初の人道目的保険としてWFPが試験的にエチオピアで手がけた例のほかに、マラウイ・ニカラグア・ホンデュラス・インドでも試験事業が行われている。

一日一ドル以下の生活費で暮すことを余儀なくされている人は世界で10億人近くいるが、その4分の3は途上国の農村に住み、農業を営んでいる。しかし、灌漑などの農業設備や十分な経済力を持たないため、干ばつや洪水などの天災により壊滅的な被害を受け、極度の貧困に陥りやすい。この傾向は、気候変動の影響でますます深刻さを増している。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団からの寄付金は、天候保険の試験事業の検証や、天候保険を扱う公的機関や民間企業の能力育成、また、どのようにすれば多くの人々に天候保険を普及させられるかなどの研究に充てられる予定。