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日本政府、27か国に国連WFPを通じて多額の食糧支援

日本政府、27か国に国連WFPを通じて多額の食糧支援
横浜発-日本政府は今月、国連WFPの人道支援活動に対し、1億2,262万米ドルの拠出金を供与しました。拠出金はアフリカ・アジア・中東の27か国において、弱い立場にある人々に必要な食糧と栄養を届ける支援活動に充てられます。その多くは紛争の被災者です。また、このうち4か国では、特別輸送事業にも活用されます。

国連WFP日本事務所代表のスティーブン・アンダーソンは、「国連WFPは、活動資金のすべてを各国政府等からの任意の拠出金や寄付金でまかなっていますが、最近は、世界各地で同時に、前例のないほど食糧支援の必要性が高まっています。このような重要なタイミングで日本政府から多額のご支援をいただき、心より感謝申し上げます。日本の方々と政府はこれまでも幾度となく、積極的なリーダーシップを発揮し、人道危機に対応してきて下さいました。これは、人間の安全保障や平和構築、女性の活躍を推進することに対して、日本が強い使命感を持ち続けていることと直結しています」と話しました。

拠出金のうち多くの部分が、中東の紛争被災者への支援に活用されます。イラクとシリアで戦闘が激化する中、日本の支援は、両国内および周辺国で避難生活を送る800万人への食糧や食糧引換券の配布に活用されます。イエメンでは、紛争の被害を受けた避難民600万人や、避難民を受け入れている地域の人々に対する緊急食糧支援、および子どもたちへの学校給食に使われます。

さらにアフリカ18か国では、日本の支援は、紛争や災害に苦しめられている何百万人もの人々を支援する事業に用いられます。この中には、中央アフリカ共和国と南スーダンも含まれています。両国では紛争により大勢の人が避難し、食糧危機に発展しています。また、ギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国では、エボラ出血熱の感染者やその家族、および感染地域に食糧や栄養を届ける活動に使われます。

長らく紛争が続き大勢の人が避難を余儀なくされたアフガニスタンやパキスタンに対しても、拠出金の供与がありました。これは、この地域の平和や持続的発展を推進しようとする日本政府の援助政策を反映したものです。この拠出金により、災害の被災者、国内避難民、および栄養不足の子どもなど社会的弱者へ食糧を提供をすることができます。

また、日本の支援金は南スーダン・コンゴ民主共和国・中央アフリカ共和国・アフガニスタンにおける国連WFPの物資輸送事業にも活用されます。国連WFPはこれらの国々で国連人道支援航空サービス(UNHAS)を運営しています。これは、国連WFPが提供している人道支援者の航空輸送サービスであり、各人道支援機関が支援活動を行うためには欠かせません。

 

拠出金の内訳は以下の通りです。

<中東>イラク(1300万米ドル)、イエメン(1000万米ドル)、パレスチナ(500万米ドル)、ヨルダン(444万米ドル)、レバノン(273万米ドル)、トルコ(222万米ドル)、シリア(150万米ドル)

<アフリカ>中央アフリカ共和国(750万米ドル)、マリ(700万米ドル)、シエラレオネ(600万米ドル)、カメルーン(580万米ドル)、ニジェール(515万米ドル)、コンゴ民主共和国(500万米ドル)、エチオピア(500万米ドル)、ブルキナファソ(500万米ドル)、モーリタニア(450万米ドル)、南スーダン(420万米ドル)、ソマリア(420万米ドル)、チャド(350万米ドル)、ケニア(270万米ドル)、ギニア(250万米ドル)、マラウイ(250万米ドル)、ジンバブエ(150万米ドル)、リベリア(100万米ドル)、ジブチ(48万米ドル)

<アジア>アフガニスタン(520万米ドル)、パキスタン(500万米ドル)