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コンゴ民主共和国における深刻な飢餓の規模は「驚異的」であるとFAOと国連WFPが警告

WFP/Arete/Fredrik Lerneryd. WFP staff, Francis Mpoyi, measures baby's arm during a routine check-up in Kalemie, Democratic Republic of Congo on 19th February 2021.
2700万人以上のコンゴ人(3人に1人)が深刻な飢餓状態

キンシャサ/ローマ ― コンゴ民主共和国(DRC)では、過去最高となる3人に1人が深刻な飢餓に苦しんでおり、食料安全保障の状況は依然として厳しいものとなっていると、国連の2つの機関、食糧農業機関(FAO)と国連世界食糧計画(WFP)が本日警告しました。

最新の総合的食料安全保障レベル分類 (IPC)分析によると、コンゴ民主共和国では、2,730万人、3人に1人の割合で、約700万人が緊急レベルの急性飢餓(IPC 4)に苦しんでいると推定されています。

 

これにより、コンゴ民主共和国は、緊急に食料安全保障の支援を必要とする人の数が世界で最も多い国となりました。

 

「今回、初めて人口の大部分を分析することができ、コンゴ民主共和国における食料不安の驚異的な規模の真相に迫ることができました。」と、国連WFPコンゴ民主共和国事務所ピーター・ムソコ代表は言います。「この国は国民を養い、余剰分の食料を輸出することができるはずです。子どもたちが空腹のまま眠りにつき、家族が丸一日食事を抜くようなことは許されません。」

 

紛争は依然として飢餓の主な原因となっており、紛争の影響を受けた東部のイトゥリ州、北・南キブ州、タンガニーカ州の広い範囲と、最近の紛争の舞台となった中部のカサイ州が最も被害を受けています。また、コンゴ民主共和国経済の低迷や新型コロナウィルスによる社会経済的な影響も、この危機をさらに悪化させる主な要因となっています。 

 

「コンゴ民主共和国東部で繰り返される紛争と、それがもたらす苦しみは、依然として大きな懸念材料です。食料安全保障を強化し、脆弱な人々の回復力を高めるためには、社会的・政治的安定が不可欠です。私たちは早急に、最も必要とされる場所で食料を生産し、人々の栄養源である家畜を育てることに注力する必要があります。主な農業シーズンは間近に迫っており、時間を無駄にするはできません」と、FAOコンゴ民主共和国事務所アリストイド・オングネ・オバメ代表は述べています。

 

数字の裏には、土地を奪われたり、命からがら逃げ出さなければならなかったり、食料不足で子供が病気になるのを見ている親たちの物語があります。国連WFPのスタッフは、村に戻ってみると家は焼け落ち作物はすべて略奪されていたという家族に会いました。中には、自生している根菜のタロイモや、キャッサバの葉を水で煮たものだけを食べて生き延びている人もいます。

 

最も被害を受けているのは、主に避難民、難民、帰還者、受け入れ先の家族、自然災害(洪水、地滑り、火災)の影響を受けた人々、そして女性が家長を務める世帯です。さらに、都市部や都市周辺部に住む最貧困層や、購買力が低く、市場を通じて食料を入手できない内陸部に住む人々も加わります。

 

FAOと国連WFPは、危機的状況にあるコンゴ人への支援を拡大するため、緊急に介入することを求めています。

 

FAOは、世帯が道具や種子にアクセスできるようにすること、栄養改善に重要な役割を果たす質の高い家畜を提供すること、食品の加工や貯蔵を支援すること、小規模農家の動植物の病気対策を支援することに重点を置いています。今年、FAOは、深刻な食料不安に見舞われている地域の110万人の人々に、命を救う生活支援を提供することを目指しています。

 

国連WFPは、飢饉防止活動の一環として、コンゴ民主共和国の870万人に命を救う食料を提供しています。さらに国連WFPは、コンゴ民主共和国の330万人の子どもたちが苦しんでいる栄養不良の予防と治療のための活動を特に継続していく必要があります。幼少期の栄養不良は、子どもたちの潜在能力を最大限に引き出し地域社会に貢献する能力を低下させ、その後の人生に影響を及ぼします。  

 

長期的な解決策として、FAOと国連WFPは、コミュニティの農業を支援して収穫量を増やし、損失を減らし、市場へのアクセスを促進するレジリエンス構築プロジェクトに投資しています。これらのプロジェクトは、コミュニティが自分たちの生活を築き、平和への道を切り開くのに貢献します。

 

注意事項

 

IPCは、複数のパートナーによるグローバルな取り組みで、合意に基づいた食料不安と栄養不良の分析結果を提供することで、意思決定の改善を促します。

 

「高レベルの急性食料不安」(または「急性飢餓」)とは、IPCフェーズ3以上に分類される集団を指します。

 

IPCフェーズ3(危機)およびIPCフェーズ4(緊急)に分類される集団は、命を救い、食料消費の格差を減らし、生活を守るために緊急の行動が必要です。フェーズ3では、家族はあまり好まれない食べ物や栄養価の低い食べ物に頼ったり、食卓に食べ物を並べるために食事を抜いたり、生産性の高い資産を売却したりすることがあります。フェーズ4では、生計手段である最後の家畜を売ったり、物乞いをしたりするなど、より極端な戦略に頼ることがあります。

 

コンゴ民主共和国の写真はこちらから

 

国連WFPの2020年コンゴ民主共和国年次報告書はこちらをご覧ください。

 

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WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。

トピック

食料安全保障 緊急支援

お問い合わせ

FAO

Adel Sarkozi, FAO/Rome

Tel. (+39) 06 570 52537; adel.sarkozi@fao.org

Hyacine Kacou-Amondji, FAO/Kinshasa

Tel (+243) 82 4158253; hyacine.kacouamondji@fao.org  

Zoie Jones, FAO Africa Regional Office

Tel. (+39) 331 431 0003; zoie.jones@fao.org 

 

WFP 

Helen Vesperini, WFP/Kinshasa. Tel +243 814082144; helen.vesperini@wfp.org

Shelley Thakral, WFP/ Johannesburg. Tel +27 829081417; shelley.thakral@wfp.org

Isheeta Sumra, WFP/Rome. Tel +39 3471814398; isheeta.sumra@wfp.org