イエメン: 陸海空の港の封鎖解除を直ちに求める緊急要請ー数百万人の命が脅かされています
数百万人の命を脅かす陸海空の港の封鎖
サウジアラビア主導の連合軍はイエメンの封鎖を部分的に解除したものの、国内の多くの陸海空の港の閉鎖は、イエメンのすでに悲惨な状況をさらに悪化させています。私たちが人道支援を届けるために必要な場所とアクセスは締め付けられ、何百万人もの弱い立場にある子どもたちと家族の命を脅かしています。
私たちは共同で連合軍に対して、今一度、現在世界最悪な人道危機に見舞われているイエメンに対して、命を守るための人道支援物資の入国を許可するよう緊急要請します。支援物資に含まれる医薬品、予防接種ワクチン、および食糧は、病気や飢がを食い止めるために必要不可欠です。支援物資が無ければ、多くの子どもたちを含む、何千人もの語られることのない罪なき被害者たちが命を落とすことになります。
子ども1,100万人以上を含む、2,000万人以上の人々が、緊急人道支援を必要としています。少なくとも1,480万人が、基本的な医療を受けられず、コレラの流行により疑われる症例が90万件を超えています。
約1,700万人の人々は、次の食事を得るあてもなく、700万人は完全に食糧支援に依存しています。重度の急性栄養不良は、40万人近い子どもたちの命を脅かしています。物資が不足する中、食糧の価格が急騰し、さらに何千人もが危機に晒されています。
封鎖が部分的に解除されたとしても、さらに320万人の人々が飢がの状況に追い込まれると国連WFPは推定しています。15万人の栄養不良の子どもたちは、治療を受けられなければ数カ月で命を落としかねません。これだけ多くの人々から生きるために必要な手段を奪うことは、不当な行為であり、人道の原則と法の侵害にあたります。
食糧や医薬品の入国許可を緊急要請
封鎖で入国が止められている燃料、医薬品、および食糧は、人々が生き延びるために絶対的に必要です。燃料が無くなれば、ワクチンのコールドチェーン(保冷システム)、給水システム、そして汚水処理施設は稼働停止します。そして、食糧と安全な水が無ければ、飢がの脅威は日々高まっていきます。
私たちはすでに、封鎖が及ぼす人道的影響を目にしています。ジフテリアが急速に流行し、この数週間で、疑われる症例が120件、死者が14名となり、その多くを子どもが占めます。私たちがイエメンに輸送したワクチンと医薬品は、入国を拒否されています。少なくとも100万人の子どもたちが、病気にかかるリスクを抱えています。
世界最大のコレラの流行は収まりつつあり、疑われる症例が90万人以上に達した時期に比べ、新たな症例数は8週間連続して減少しています。しかし、封鎖が解除されなければ、コレラは再燃します。
反対勢力が支配する地域も含めて、国内のすべての港は、直ちに再開されなければなりません。それが、国連がチャーターした船に載せた、人々が生きるために必要な支援物資を届ける唯一の方法です。国連人道支援航空サービス(UNHAS)によるイエメンへの航空機の発着再開も直ちに許可されるべきです。イエメンに駐在している国連職員は、緊急に医療が必要な場合でも、移動ができません。
医薬品、食糧などの人道支援物資の備蓄は、すでに少なくなっており、時間の猶予はありません。この封鎖が及ぼす影響は、失われた命の数で測ることになるのです。
もし、私たちが日常の生活の中で、生命の危機にある子どもを目撃したなら、その子を助けようとするのではないでしょうか?イエメンでは、何百、何千もの子どもたちがそのような状況にあります。私たちには、命を守るための食糧、医薬品などの支援物資があります。しかし、それらを届けることを拒否されています。
私たちは命の危機にあるすべての人々に代わり、イエメンへの人道的アクセスを直ちに許可するよう重ねて求めます。
(公財)日本ユニセフ協会提供の日本語訳をもとにしています。
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