国連WFP、ガザの緊急事態に巻き込まれた家族に緊急支援を提供
国連WFPはパートナーと協力して、今回初めて支援を必要とする人々と、すでに国連WFPの支援を受けていたが荷物を残して友人や家族のもとに逃げねばならなかった人々の両方に、現金による支援を行っています。
「家を失ったり、逃げたりした人々にとって、現在最も必要とされているものの一つが食料です。私たちが提供できる最も迅速で効果的な支援方法は、電子バウチャーという形での現金の提供です。当面の間、食料は入手可能であり、すでに定期的な電子バウチャーによる支援のために契約している店を含め、多くの地元の店はまだ営業しています。」と国連WFPパレスチナ事務所サメル・アブデルジャベル代表は述べています。
しかし、ガザへの越境路が閉鎖されたことで、食料を含む日用品が不足し、食料価格が上昇する可能性があります。農家が自分の土地にたどり着けないため、生鮮食品の価格はすでに上昇しています。
国連WFPは現在、パートナーと協力して調整の規模を拡大し、プロトコルを確立し、国連のシェルターに安全を求める人々に対する緊急食料支援のニーズを決定しています。また、国連WFPの現金ベースのバウチャー電子プラットフォームは、他の人道支援機関が被災者への非食料およびその他の基本的な支援を提供するために使用されています。
また、国連WFPは、ガザの人道的ニーズを調査するための技術支援を行うとともに、国連WFPが主導する物流活動を通じて、国境が閉鎖されたままの状態が続けば被災地に入る必要のある人道的貨物の調整を支援しています。
「ガザの人々はすでにギリギリの生活を送っており、多くの家族が食卓に食べ物を並べるのに苦労しています。新型コロナウィルスのパンデミックによる制限のため、この1年で彼らの状況はさらに悪化しました。」と国連WFPの中東・北アフリカ地域のコリーン・フライシャー は述べています。「人口の大部分はさらなる衝撃に耐えられず、現在の状況は地域全体に波及する危機を引き起こしかねません。」
ガザでは、国連WFPは、現金ベースの送金や現金による食料支援、直接食料配給、生活支援プロジェクトなどを通じて、約26万人を定期的に支援しています。ガザの人口200万人のうち3分の2以上は、今回の紛争激化以前からすでに食料不安に悩まされていました。
この地域の食料不安の2大要因である貧困と失業は、新型コロナウィルスのパンデミックの発生と最近の治安状況の悪化以前からすでに高い水準にありました。ガザの人口の半分以上(53%)が貧困状態にあり、失業率は45%に達しています。
国連WFPは、ガザとヨルダン川西岸地区の43万5,000人以上の脆弱な人々に、今後6カ月間、通常の食料支援を継続するために、3,180万米ドルの追加資金を必要としています。現在の緊急事態に対応するために、国連WFPは今後3カ月間、ガザの被災者16万人とヨルダン川西岸の被災者6万人に緊急支援を提供できるよう、1,400万米ドルを緊急に必要としています。必要としている人の数はさらに増える可能性があります。
継続中の軍事的な激化は、大きな苦しみと破壊をもたらしています。国連WFPは、ガザとイスラエルにおける敵対行為の即時の緩和と停止を訴えます。
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WFP国連世界食糧計画(国連WFP)は、2020年のノーベル平和賞を受賞しました。 私たちは世界最大の人道支援組織であり、緊急時に命を救い、食料支援を活用して、紛争や災害、気候変動の影響から立ち直った人々のために平和、安定、繁栄への道筋を構築しています。