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南部アフリカ地域の干ばつに対し日本政府から緊急支援

malawi drought

南部アフリカ地域は、エルニーニョ現象による史上最悪規模の干ばつの影響で、深刻な食料不安に直面しています。この地域では人口の7割に上る人々が農業で生計を立てており、干ばつによる農作物の不作と生計手段の損失により、2700万人の人々が深刻な飢餓に陥っています。ゾウなどの保護指定の野生動物を捕獲し、食用とする状況にまで追い込まれている国も出てきています。前例のないことに、レソト、マラウイ、ナミビア、ザンビア、ジンバブエの 5カ国が緊急事態を宣言したほか、アンゴラ、モザンビーク、南アフリカも深刻な影響を受けています。

特に子どもの栄養への影響が甚大で、2100万人の子ども(地域の子どもおよそ3人に1人)が発育阻害の状態にあります。次の収穫期である来年3月まで食料が底をつく期間が続くと予想されるため、さらなる栄養不良の悪化を防ぐために緊急の支援を必要としています。

この危機に対し、日本政府からWFP国連世界食料計画(WFP)は緊急の無償資金協力を受け、干ばつの影響を受ける人々への食料支援を実施します。

ザンビアでは、日本政府からの200万米ドルの支援で、4万2000人に対し、命を救う緊急の食料と栄養支援を実施します。

ナミビアでは、日本政府から50万米ドルの支援を受け、2万7000人に対し、食料引換券を配布します。

さらに、WFPを通じた無償資金協力による食糧援助として、レソトに2億円、マラウイに3億円、モザンビークに3億円、ジンバブエに2億円の支援が日本政府から供与されます。WFPは日本産のコメや、魚缶などを調達し、現地の干ばつの被害を受ける人々に食料支援を届けます。

WFP日本事務所津村康博代表は「すでに脆弱で高い貧困率を抱えている人々が、干ばつによりさらなる苦難に直面しています。気候変動は、紛争と経済危機と並び、食料不安をもたらす主要要因の一つです。来年の第9回アフリカ開発会議(TICAD9)の開催を前に、アフリカの食料安全保障に対する日本政府からの時宜を得たご支援に感謝いたします」と述べました。

トピック

干ばつ 緊急支援

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WFP 国連世界食糧計画 日本事務所 広報

富田 絵理葉 eriha.tomita@wfp.org

田中 理子  satoko.tanaka@wfp.org

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