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国連WFPは数十年にわたって、革新的な人道支援に取り組み、その考え方は、国連WFP全体、また職員に浸透しています。その中で、現在の国連WFPのデジタルトランスフォーメーションの原動力となる粘り強さ、創意工夫、問題解決力が育まれてきました。

イノベーションとデジタル改革によって、国連WFPは緊急支援の迅速化、支援規模の拡大、そして支援を必要としている人びとへのエンパワーメントと機会創出を行っています。人道的な分野では、お金の節約によって、より多くの人の命を救うことが可能になります。

国連WFPのイノベーションの詳細は、イノベーション・アクセレレーター2022年度年次報告書をご覧ください。

国連WFPのイノベーションとデジタル変革の例: 

国連WFPの飢餓との闘いには、この他にもさまざまな形でテクノロジーが役立っています。使いやすいアプリを使った小規模農家へのトレーニング、チャットボットを使った被災者との双方向コミュニケーションによる緊急支援の改善なども含まれます。

国連WFPは、テクノロジー、イノベーション、データを最大限活用するために、ソフトウェア、製品、専門的なスキルを無償で提供する企業や団体との戦略的パートナーシップを推進しています。

国連WFPのイノベーション及び、デジタルツールの活用は、私たちの世界各地での活動の中核にある5つのコアバリューによって導かれています: 

  • 国連WFPは、誠実な価値観のもと、受益者の安全とプライバシーを最優先し、潜在的なドナーに対してデューデリジェンスを実施します
  • 国連WFPは、部門間、分野間、パートナーシップを通じた協力により、データやデジタル技術を駆使して、より多くの成果に結びつけます
  • 国連WFPは、私たちの使命に強くコミットメントし、決して現状に甘んじることなく、イノベーションを通じて飢餓解決を目指します
  • 国連WFPは、慈悲の精神を重視し、人びとの生活に持続的な影響を与えるソリューションの開発に取り組みます
  • 国連WFPは、インクルーシブなマインドセットで、飢餓ゼロへの道を切り開くためのデジタル技術に携わる人として対等な立場で迎え入れます

こうしたコアバリューに後押しされ、イノベーションや最新技術は人道支援の目的達成に大きく貢献してきました。食料支援を通じて平和に貢献したことが評価され、国連WFPが2022年に受賞したノーベル平和賞は、このアプローチなしにはあり得なかったでしょう。

国連WFP初の資金調達アプリ「ShareTheMeal」の成功後、世界の飢餓解決、SDGs(持続可能な開発目標)に向けて、高い可能性を持つソリューションを積極的に調達、支援、推進するために2015年、ミュンヘンにイノベーションアクセレレーターが設立されました。民間セクターの技術リーダーやスタートアップの企業家の専門知識や戦略を取り入れ、世界120以上の国と地域で活動する21,000人以上のWFPの職員と繋げ、人道支援プロジェクトの改善を目指しています。

また、アクセレレーターは、国連イノベーション・ネットワークの共同リーダーとして他国連機関の同僚と学びを共有しているほか、SDGアクセラレーション・プログラムを通じて、様々なNGOや民間部門のイノベーション担当者とも知識を共有しています。

国連WFPイノベーション・アクセレレーターは、これまでに125以上のプロジェクトを支援し、22のイノベーションが世界全体で採用されています。これらのプロジェクトは、国連WFPの世界各地での人道支援活動を通じて、2022年だけでも88カ国3700万人にインパクトを与えています。アクセレレーターが支援したイノベーションは、2億米ドル以上の共同資金を調達しました(イノベーション・アクセラレーターからの支援に加え、民間および政府からの資金提供も含む)。

国連WFPは、世界中のソーシャルインパクト活動を表彰するアンセム賞を四度受賞しています。国連WFPのイノベーション・アクセレレーターは、米国ビジネス誌Fast Companyの「Best Workplaces for Innovators(イノベーターにとって最高の職場)」と「Most Innovative Companies (Not-For-Profit) 2021(世界で最も革新的な企業(非営利部門)2021)」に選ばれています。